あぱまん情報10月5日号掲載T.W.Y. バンコク都市開発研究所 スリランカ

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外務大臣賞 アーナンダ・クマーラ氏（スリランカ）

2023年（令和5年）8月22日、わが国と諸外国との友好親善関係の増進に特に顕著な功績のあった189個人63団体に表彰された。この中で、スリランカ初の日系のIT大学Lanka Nippon BizTeck Institute（LNBTI）初代学長のアーナンダ・クマーラ氏（Ananda Kumara）が日本とスリランカの相互理解の促進の功績によって表彰された（図表1）。

クマーラ氏は、ケラニヤ大学卒業後東京工業大学で工学博士号を取得し、2013年東京工業大学教授に就任。2016年名城大学外国語学部初代学部長となる。2020年2月にバンコクを訪問、この時タイ名城会の山口政次会長に大学講義を依頼した（図表2）。同年6月同学部新入生120名を対象にバンコク⇔日本でのZoom講義を行った（図表3）。2022年8月には学生代表8名が国際フィルドワーク研修でバンコクを訪れた（図表4）。

LNBTIから日本企業へのIT人材を クマーラ氏が学長をしているLNBTIは、スリランカの首都近郊マハラガマ市にある南アジア初の日系の高等教育機関（大学認定見込）で、日本のIT系企業に役立つ人材を教育し、卒業後の同企業への就職を目指す。日本のIT人材が不足する中、クマーラ学長は、「日本社会の活性化につながる人材を送り込めるのではないかと考えている。」という。今後、日本の大学とLNBTIの学生同士の交流や、日本からLNBTIへの留学・短期研修の受け入れもする予定という。 スリランカはどんな国 人口総数世界第一位のインドの右下にあるスリランカ民主社会主義共和国（通称スリランカ）は、日本と同じ島国で北海道くらいの大きさである（図表5）。旧国称はセイロンで、世界でも有数の紅茶の生産国として有名だ（図表6）。最大都市はコロンボで、首都はコロンボ郊外に位置するスリ・ジャヤワルダナプラ・コッテ、人口は2,216万人（2021年）である。25年間続いていた内戦が2009年に終結したが、その後の政権の失政により、2022年7月新政権が国家破産を宣言し、IMFに支援を要請した。

日本を救ったスリランカ 日本との関係は非常に深い。第二次世界大戦後、戦勝国のアメリカ、イギリス、ロシア、中国の間で日本を分割し、それぞれの統治場所まで決まっていたが、当時のスリランカ大統領ジャヤワルダナ氏の戦勝国へ向けたスピーチが相手国の心に響き、日本の分割がされずに済んだといわれている（図表9）。今の日本があるのはスリランカのおかげといっても過言ではないだろう。戦後一番早く外交を結んだのも「スリランカ」で、現在でも友好関係が続いている。 今度は日本がスリランカを是非とも応援していきたい。

T.W.Y.Co.,Ltd バンコク都市開発研究所 顧問 愛川裕二

1983年より30年間㈱大京に勤務。ビル事業、マンション本部、企画部門に配属後、1987年不動産研究誌「ランドビジネス」（経済白書にも引用）編集長となる。1990年大京総合研究所課長を経て、1992年より建設省と国土庁の外郭団体財団法人土地総合研究所に出向、定期借地研究会事務局責任者等土地政策に貢献。2001年「軽井沢ホットスプリング」開発運営責任者となり、日本一のペット可能宿泊施設（年間2万人犬4千匹宿泊）にする。2006年以降PM,AM、コンプラ等を経て、2017年よりTWY社顧問。 不動産コンサルテイングマスター、不動産証券化協会認定マスター、ビル経営管理士、コンプライアンスオフィサー、再開発プランナー

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2023年10月5日 タイ自由ランド掲載