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山岳民族の支援を自費で行う教員歴43年の野村さん

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山岳民族の支援を自費で行う教員歴43年の野村さん

タイには様々な形で退職後の生活を送る日本人がいます。ゴルフや趣味を満喫して悠々自適に暮らす人、少ない年金で倹約した生活を送る人など。

野村啓子さん(68歳)は日本で定年を迎えた後、地元の大阪に住みながら、タイと日本を行き来し、チェンライの少数民族の支援を個人で行っています。

日本では43年間、大阪の中学校で保健体育の教師を務めており、もともと海外旅行が好きだったため、定年退職後は、海外で人の役に立つことができれば、と漠然とした想いがありました。

退職前、観光で数回遊びに来ていたタイで、たまたま旅行会社に勤める知人の紹介により、チェンライの少数民族のための教育支援施設を見学するチャンスがありました。

見学したところは、支援の行き届いた立派な施設でしたが、帰りにたまたま立ち寄った別の地域は、細々とした支援で成り立っている、貧しい場所で、「今すぐ改善が必要なのはここだ」と野村さんは支援を決めたといいます。

そこでは、アリヤさんという男性がアカ族の支援団体「アブ・アリ・プロジェクト」を立ち上げており、伝統工芸品の刺繍を販売したり、タイ国籍のない人や、エイズの人、人身売買の問題などを改善するため活動していました。

自身もアカ族出身というアリヤさんは勤勉で真面目な人で、独学で覚えた日本語もペラペラ。そこで、野村さんはアリヤさんと相談しながら、どんな支援を行うのがよいか、いろいろ考えました。

アリヤさんは、孤児や家が貧しい子ども達のための寮も運営しており、そこでは18人ほどの子ども達が、炊事、掃除、洗濯などすべて自分達で行いながら、学校に通っています。

夜になると、子ども達が真っ暗な軒下で勉強をはじめたそうで、その様子を見た野村さんは、同じ敷地内に図書室兼学習室と女子寮を自分の退職金の一部を使い、自費で約100万バーツかけて建設しました。

その後も、年に3回ほどチェンライを訪れ、日本から持ってきた衣類や学用品、お菓子を子ども達にプレゼントするのが恒例となっています。

最近、訪れたのは今年3月の初旬。今回の日本からのお土産は、子ども達の通学用のリュックと、キーホルダー、日本のお菓子は毎回3種類と決めています。

そのほか、育ち盛りの子ども達のために、毎回豚を丸ごと1匹プレゼントするそうで、1匹約5000バーツほどの値段で、3~5回に分けて食べられる量といいます。

チェンライ滞在中は、1泊600バーツのゲストハウスに宿泊しながら、村の大人達の暮らしを見てまわったりもします。

渡航費や宿泊費、プレゼントの代金はすべて自腹。日本で知り合いを通じて集めた募金は、全額そのまま寄付し、アリヤさんに子ども達のために使ってもらいます。寄付金の中から自分達の活動費を捻出する団体もありますが「そういうのは、ハッキリ分けなきゃ」と野村さんはいいます。

日本で募金に協力してくれた人には、報告のためにラインやフェイスブックを通じて写真を送り、教員仲間を誘って一緒にチェンライに行くこともあります。

チェンライでボランティア活動を終えた後は、バンコクに立ち寄り、そこで2、3泊し、マッサージやショッピングをするのも楽しみのひとつといいます。

教員時代と違い、今ならローシーズンを狙って来れるので、国内旅行より安くすむし、バミーとソムタムも毎回欠かさず食べていて、「食べるとああタイに来たなと実感わく」と話します。

日本に戻れば、今度は次のチェンライ行きのための準備が始まります。

子ども達へのお土産を探したり、知り合いをまわって、アカ族の刺繍品を買ってもらったり。また、大阪の家に滞在している間は、自分の家を1泊5000円のゲストハウスとして開放しており、そこで得たお金も、そのまま寄付へまわします。

「退職後、何もすることがないという人がいるけど、人のために何かすればいいのに」と野村さん。健康にも気を使うようになり、あれこれ毎日考えて行動して、限られた年金をうまくやりくりしてと、ボケ防止にもなる。「決局は自分のためになりますよ」といいます。

野村さんは教員時代、保健の授業で行っていた独自の『性教育』で有名な先生でした。教師でも言いにくい性の問題をはっきりした言葉で伝え、望まない妊娠や感染症の危険を子ども達にしっかり伝えてくれる先生と保護者から厚い支持を得ました。NHKの番組で取り上げられた後は、さらに反響を呼び、全国各地から講演会にも呼ばれ、その数は1000回以上といいます。

今でも、講演を頼まれることがあり、そこでも募金を募ったり、自身のボランティア活動を話したりするそうです。

私生活では2度の離婚を経験したそうですが、娘2人は立派に育ち、なんと2人とも漫画家になりました。長女は連載を3本持つ、売れっ子の漫画家、金田一蓮十郎さん。

「タイに住めば?」とすすめてくれる知人もいますが、日本での暮らしと娘達と一緒にいる時間も大事なので、今はこの生活スタイルで落ち着いているとのこと。

野村さんの考えるボランティアを成功させる秘訣は、自分のできる範囲で無理をせず、自分自身が楽しむこと「ボランティアのついでに観光を楽しむのだっていいんですよ」と野村さん。

次に来るのは8月とのことで、募金や一緒にプロジェクトに参加してみたいという人も歓迎。興味のある人は野村さんに気軽に連絡してみて下さい。

2016年4月5日 タイ自由ランド掲載

 

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★★ 関連リンク ★★

->アカ族の村(チェンライ) | タイ国政府観光庁
->アカ族の基礎知識 | チェンマイ発CHAO連載
->チェンライ | タイ国政府観光庁

 

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