ビザ更新でタイ人「4人の従業員」が必ず必要

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日本人がタイで働く場合は、ノンイミグラントのBビザを取り、労働許可証を取得して働くことになる。その時、条件として、タイ人を4人は雇用しなくてはならないというのがある。

その場合、本当に4人以上必要な会社は問題ないのだが、4人もタイ人を雇う必要がない、という場合は名義借りなどをしているケースもある。

例えば、自動車の部品の売買をしており、商品を買って、日系の会社に売るため、自分が1人ですべてをこなせる、という場合は、タイ人が必要ない。

あるいは、技術者としてフリーで雇われているのだが、労働許可証はその会社から出ない、という場合は、自分で会社をつくって雇われる必要があり、従業員は必要ない。

そういうケースで、タイ人の従業員が4人も必要ないという時は、名義借りをしている会社もあるだろう。

もちろん、タイ投資奨励委員会のBOIの認証を取れれば、4人もの雇用は必要なく、日本人の労働許可証が取れる。

しかし、タイで商品の販売等をする場合などは、タイ法人の会社でなければならず、BOIの認証が得られる業種に合致しない。

一方、爆弾事件以降、カンボジア国境でのイミグレーション(入国管理局)の汚点なども発覚し、軍事政権による同機関への締め付けが強化され、現在、その業務の中の1つである従業員の名義借りでのビザ更新がバンコク管内では難しくなっている。

それまでは名義借りを黙認していたイミグレーションだが、9月なかば以降、一切の賄賂等も受け取らず、Bビザの更新を却下している。

労働許可証の発行は労働局でこちらはすんなり1年が取得できる。それに付随するBビザはイミグレーションが管轄で、1年に1回更新をする。まず1カ月のスタンプが押され、その間が査察官の見回り期間とされ、その後、11か月のスタンプが押される。

現在、この査察が厳格に行われており、名義借りなどでしのいでいる会社については、見回りが入り、Bビザの延長が大変厳しくなっている状態だ。

タイ自由ランドの事業部でもビザ代行業務を行っているが、ある日本人代表の会社でその人の1カ月のBビザ更新で、「査察が入るだろう」と担当官に指摘され、従業員を用意できないため、Bビザを自らキャンセルし、会社閉鎖した人もおり、容赦ないイミグレーションの姿勢がうかがえる。

普通、こういった厳格な対応は、イミグレーションでも過去に何度かあり、しかし、タイではなかなかそれが長続きしないという「よさ?」があり、元に戻っていたという経緯がある。

今回も9月なかばから1カ月ほどで、元に戻るだろうという風にみられていたが、11月なかばまでまだ、厳格に行われており、少なくとも今年末まではこの状態が続くのでは、という状況だ。

そのため、名義借りをして会社の運営をしている日本人等で、まもなくビザ更新がある、という場合は、その対応を考えておく必要があるだろう。

2015年11月20日 タイ自由ランド掲載

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