日本の漫画が大好きというタイ外務省のアマンさん

読了時間 < 1

名称未設定-7

タイ外務省二等書記官のキラディット・サッチデヴさん(34歳)のニックネームはアマンで「漢字で書くとアジアの亜に満足の満です」と日本語で教えてくれました。

日本での留学経験がある親日家のアマンさんは、インド系のタイ人で、英語はもちろん日本語も上手ですが、考えるときは、タイ語といいます。日本語が話したくなると、アマンさんのお姉さんが経営する子供向けの英語学校「アメーズ・イングリッシュ・スクール」へ行って日本人生徒やお母さんと話すこともあるそうです。

子供のころから日本に興味があったというアマンさん。きっかけは漫画で、5歳の時に初めて買ったドラえもんの漫画は今でも大切にとってあり大事な宝物といいます。その後、漫画は増え続け、現在は約4千冊もあるそうで「ちょっとおたくですね」と笑いました。

アマンさんが初めて日本へ行ったのは、1999年、大学生の時で、憧れが強いと現実を見てがっかりする事が多いですが、漫画の世界と同じだと感動したそうです。日本人にとってごく普通の日常も、外から見ると面白く見えるようです。

滞在中に東京の東村山市のホストファミリーの家で3日間過ごし、今でも交流があるといいます。そのホストファミリーは、サラリーマンのお父さん、専業主婦のお母さん、そして当時はまだ小さかった息子と娘という、ごく普通の日本の家庭で「そこで過ごした後は、クレヨンしんちゃんの漫画がすごく理解できるようになりました」と楽しそうに話しました。

その後、新潟国際大学に2年間留学した時は、スキーなどウィンタースポーツも楽しみ、日本三大奇祭の一つといわれる浦佐の裸祭に雪の中で参加したといいますから、かなりの行動派です。

日本で様々な体験を満喫したアマンさんに、ずばり日本人の印象を聞くと、みんな親切で嫌な思いをしたことはないと言います。リップサービスかと思い、なにか困ったことはなかったと聞いても「本当にないですよ」とのこと。

さらに日本人は外国人に対しシャイではないかと聞くと「そうは思わない。言葉の壁があるので、コミュニケーションしたくてもバリアを感じることはあるけど、シャイとは違います」とのこと。

大学卒業後、タイで日系企業やリサーチ会社などで働きましたが、タイ、インド、日本、そして欧米の文化に通じるアマンさんは、もっと国際的なな仕事をしたいという気持ちがあったといいます。

その後、広島のピースビルダーセンターで世界各国の人々と共に研修を受ける機会があり、人種、文化の違いを乗り越え交流を続けていくことの意義を強く感じ、自分の経験を活かし本当にやりたいことは、これだという確信をもったそうです。

その後、タイの外務省に入省し、今月から4年間ペルーのタイ大使館へ赴任することになりました。ペルーには日系人のコミュニティーがあるし、来年の大統領選挙には日系のケイコ・フジモリ氏も出馬する様相なので、いろいろ興味深いそうですが、やはり日本とは縁があるようです。

アマンさんの様に、日本文化を深く理解し、親近感を持っていてくれる人がタイの外務省にいることは、日本にとって大変心強いと感じました。

アマンさんによると、日本文化が好きで、日本に親近感を持っている人は、他にもタイの外務省にたくさんいるとのこと。アマンさん同様、日本の漫画、アニメ、ゲームが好きで、日本に興味を持った人が多いそうですから、日本のサブカルチャーの影響力は侮れません。

将来、日本のタイ大使館に赴任という可能性もあり「そうなったらいいですね」と話しました。アマンさんの今後の活躍に期待したいです。

 

2015年12月20日 タイ自由ランド掲載

★★ 関連リンク ★★

-> アメーズ・イングリッシュ・スクールのFacebook

-> アメーズ・イングリッシュ・スクールのインタビュー