日本政府が「バンコク都刑務所病院医療環境整備計画」を支援


寄贈した救急車の前で病院関係者と日本大使館の川村博司次席公使ほか関係者

寄贈した救急車の前で病院関係者と日本大使館の川村博司次席公使ほか関係者

 医療廃棄物及び一般廃棄物保管所を整備

医療廃棄物及び一般廃棄物保管所を整備

引渡し式典のようす

引渡し式典のようす

日本政府は、草の根・人間の安全保障無償資金協力により「バンコク都刑務所病院医療環境整備計画」にかかる総額2,867,200バーツの支援をしました。

令和元年8月15日、刑務所病院において本件の引渡し式典が執り行われ、ウィラキット・ハーンパリパン刑務所病院長他病院関係者、そして、在タイ日本​国大使館から川村博司次席公使他、関係者が出席しました。

本計画の対象となる刑務所病院は1975年に設立された2次医療機関の公立病院で、バンコク都近郊7ヵ所の刑務所に収容されている受刑者専用の病院です。現在の7ヵ所の刑務所の収容者数は今年8月時点で36,756人、昨年度の同院の利用者数は8,571人に及んでいます。

同院では外科医が常駐していないなどの理由から外部の一般病院に搬送または通院する患者が多く、また患者の特性上、医療目的の外出は救急車を使用しなければならないという規定があります。そのため、同院の救急車稼動数は年間1,500件前後と非常に多くなっています。

しかしながら、同院は救急車を2台しか所有しておらず、慢性的な救急車不足の問題を抱えていました。さらに、所有する2台のうち、1台は使用年数が15年経過しており、老朽化による頻繁な故障の問題も重なり、複数同時出動の対応に遅れが出る事例も起きていました。この現状では、同院の救急搬送体制は十分に整っているとはいえず、喫緊の整備が必要とされてきました。

また、医療機関では医療廃棄物に関して院内感染や健康被害の危険性が高いため処理方法が規定されています。しかし、同院の医療廃棄物保管所は屋外に設置されており、金網格子造りであることから人体に触れやすい環境であることに加え、雨水浸水により廃棄物が腐敗することによる病原体感染の危険性が指摘されていました。さらに、一般廃棄物は保管所がなく、屋外にゴミ箱が設置されているだけであることから外気や雨水に触れ、虫や異臭が発生する問題も起きており、職員や患者の公衆衛生が脅かされていました。

この現状を受けて、日本政府は救急車1台と医療廃棄物及び一般廃棄物保管所1棟を整備することにより、同院の医療環境が改善され、はじめて職員と患者の安全が確保されると判断し、草の根・人間の安全保障無償資金協力による支援を行いました。今回の支援で、同院の廃棄物処理環境と救急搬送体制が確立し、人命を守ることに寄与することが期待されます。

日本政府は今後も、人間の安全保障のための取り組みを支援していきます。

 

2019年9月5日 タイ自由ランド掲載

 

 


コメント

  1. 刑務所の収容されている受刑者の移送には救急車しかしようできないというのは、初めて知りました。病気になっても救急車が1台では使える順番を待っている間に悪化しそうです。受刑者というのでなかなか難しいと思います。