あぱまん情報2021年12月5日掲載 T.W.Y. バンコク都市開発研究所 不動産市場 中国の不動産市場とタイ不動産に与える影響

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「利回り1%」”中国不動産バブル崩壊”間近?

(資料)Global Property Guide Research120平米、主要都市中心部高級アパートメント、5年以内改装 (注)データ収集年月は国により違う(2017~2019年)
(資料)Global Property Guide Research120平米、主要都市中心部高級アパートメント、5年以内改装 (注)データ収集年月は国により違う(2017~2019年)

グローバルプロパティガイドの調査によると(図表1)、タイの平均表面利回りは5.13%(2019/6)と高いが、最近完成したバンコク中心部の物件では4%台が多く、実質利回りは3%台となるケースもある。利回り3%は一般的には限界といわれるが、中国の表面利回りは、2.10%(2018/3)と極めて低い。最近では、北京、上海、深センの中心では利回り1%まで下がっているという話もある。既に、北京郊外ではマンション価格は下がり、そのうち不動産バブルも崩壊するのではないかと言われている。 中国では、このように利回りが極端に低いため、利回りが比較的高く安定している周辺国、とりわけタイの不動産の購入に中国人投資家が積極的に動いたのも理解できる。

タイのコンドミニアムは半数が中国人

(資料)タイ不動産情報センター
(資料)タイ不動産情報センター

2018年から2020年の3年間の、タイ国内の区分所有権移転数は約141万件であるが、そのうちの51.8%約73万件が中国人である(図表2)。中国人がタイのコンドミニアムの半数以上という圧倒的割合で独占している。 2位以下はどこも似たり寄ったりで、2位ロシア人5.4%、3位フランス人4.1%、4位米国人3.0%と続く。日本人は6位の2.5%と中国人の20分の1以下である。ロシア人は、バンコクでは少数派だが、パタヤなどのリゾート地で多数購入している。中国人次第で、タイ不動産の中古市場も大きく変動する可能性がある。  

恒大以外にも中国不動産業者561兆円負債!?

注)前年同期比(出所)中国国家統計局
注)前年同期比(出所)中国国家統計局

現在33兆円ともいわれる巨額債務問題で苦境にあえぐ中国不動産開発大手「中国恒大集団」等は、不動産市場の過熱抑制を目指す同国政府の取り組みを受け、深刻な問題に直面している。 野村ホールディングスによれば、好況時に中国不動産開発業界が積み上げた債務は5兆ドル(約561兆円)に達している。この負債額は2016年末の倍近い規模であり、世界第三位の経済大国である日本のGDPをも上回っている。 なお、2021年7月~9月期の不動産業のGDPは、不動産の開発や販売が落ち込み、前年同期比でマイナスに転じている(図表3)。

中国の2つのシナリオの行方

不動産市場を含め、タイ経済に及ぼす中国の影響はとても大きい。特にこの数年間で、中国人は、タイ不動産をかなり購入しており、この先、中国で急激なバブル崩壊が起こり、中国人オーナーが投げ売りを始めた場合、タイ不動産市場に深刻な影響を与える可能性がある。 ニューズウィーク日本版(2021/10/25)によると、中国が抱える問題の中心にあるのは不動産危機である。これには、2つのシナリオがあるという。一つは、固定資産税がない中国では、不動産投資が主流でとなっているが、習近平国家主席は固定資産税導入を目指しているのだ。ただ、不動産税導入は不動産蓄財する政府高官にとって命取りであり、習近平は彼らからの強い反発に直面している。そのため、不動産部門の抑制する試みから手を引く可能性もあり、この場合は、不動産バブルを「政府公認」とみなす動きが強まり、当面バブル崩壊を引き延ばすことになるかもしれない。もう一つは、中国の「経済減速は汚職高官や欧米のせいだ。」と非難し、計画経済の役割をさらに拡大させるという、不動産問題の政治利用の動きである。この場合、バブルを破裂させる可能性が高い。今後の中国の状況を注視する必要がある。 全日本大学女子駅伝対校選手権大会(杜の都駅伝)が2021年10月31日弘進ゴムアスリートパーク仙台で行われ、名城大が史上2校目の5連覇を達成した。今年で39回目となる同大会は、全国から26チームが出場、仙台市の6区間、38.1kmで争われた。 1区から順調なスタートを切り、2区の高松智美ムセンビ(4年)が自身の持つ区間記録を更新する快走でしっかりとリードを広げた。その後も着実にたすきをつないで、女王の座を守った。名城大学は6度目の優勝。2011年(平23)~15年に5連覇を成し遂げた立命大に並ぶ史上2校目の偉業を成し遂げた。

胴上げされる名城大アンカー増渕祐香(3年)
胴上げされる名城大アンカー増渕祐香(3年)

エース区間の「5区」が優勝への焦点

最長5区(9.2km)を走った小林成美(3年)が名城大を支えた。優勝への焦点といわれるエース区間「5区」は、前回大会まで加世田梨花(現ダイハツ)が4年連続で走り、現メンバーは未経験だ。 新エースとして台頭した小林は、今年7月には1万mで11年ぶりに日本学生記録を更新する31分22秒の好記録をマーク、2022年の世界選手権参加標準記録を上回っている。8月ワクチン接種後体調を崩した中での闘いであったが、名城大学5連覇に貢献した。今後の世界への挑戦に期待したい。

 5連覇に貢献 1
5連覇に貢献 1m日本学生記録更新、世界選手権標準記録突破の小林成美(3年)

   

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2021年12月5日 タイ自由ランド掲載

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