【なつかしい記事】アソーク通りに「赤門」があったころ
タイで日本人向けの不動産事業を行い24年になる「あぱまん情報」の山口社長。現在のメイン事業はビジネス街のど真ん中、サーミットタワーで日本から進出する会社のサービスオフィスを運営している。
今では30社以上の日本人向けの不動産仲介業者が存在するが、先がけのころは小林㈱とあぱまん情報が先導しており、「サービスアパート」や「サービスオフィス」などの物件の先駆けをしていったのも山口社長である。
今までは不動産事業者として日本から大手が来ていなかったがここに来て「三井不動産」「三菱地所」が、タイでの事業を開始し、コンドミニアムの開発だけでなく、賃貸などの分野にも進出するのか、注目される。
以前は外国人では日本人のビジネスマンらが、タイでの大きな流れを担っていたが、山口社長はこれからは「中国人の動向が大きい」という。すでに旅行者としては、ドッとタイに押し寄せてきている中国人だが、ビジネスの世界でも中国人がやって来る日は近いと見る。
「最近、投資の相談に来る日本人で、香港などに住む人も来るようになりました。中国の富裕層が香港などに押し寄せ、中国化されるのを日本人が少し心配しているんですね。それでタイという選択肢を考えているようです」と山口社長はいう。
ビジネス街としても徐々にふくらむアソーク界隈だが、日本の大学がこぞってタイに事務所を構え出したのも大きな特徴だ。あぱまん情報のサービスオフィスにも入居しており、優秀なタイ人を日本へ、そして日本で勉強したタイ人をタイの企業へ、あるいは日本人学生のインターンシップ先としてタイの大学との連携など。将来、ビジネスを担う若い人の育成が始まっている。
急激な円安により、タイのコンドミニアムを買う日本人は少なくなったと山口社長はいうが、最近は日本からの駐在員はシラチャーにあふれ、その勢いは30年ほど前のバンコクに重なり合うという。「アソークでは赤門しか日本料理店がなく、皆、そこでビジネスランチを食べていた」というころ。シラチャーの勢いはそのころのバンコクに重なり合うようだ。
2015年3月20日 タイ自由ランド掲載