【なつかしい記事】「トム&マミー」は夫婦で2人三脚のお弁当屋さん

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「トム&マミー」は夫婦で2人三脚のお弁当屋さん
「トム&マミー」は夫婦で2人三脚のお弁当屋さん

日系の店舗がひしめくスクムビット・ソイ33/1で営業しているお弁当・お惣菜屋さんトム&マミー」。伴さん夫妻が、定年後の第2の人生として縁のあったバンコクで昨年スタートし10カ月が過ぎました。

 店頭での販売・デリバリーの手配、お金の計算はご主人の元吉(もとよし)さん、お弁当・お惣菜の調理は奥様の君子さんと、役割分担していて、文字通り二人三脚でがんばっています。

商社マンだった元吉さんは、店頭での接客業は初めてで「無我夢中でやってきました」と話します。以前より夫婦で過ごす時間が増えたわけですが、元吉さんは「怒られてばかりですよ」と苦笑い。オープン当初は、なかなかお弁当の名前を覚えられなかったり、お弁当のボックスが足りなくなってしまったりといったこともあったそうです。

 また商社マン時代と違い、接する相手はほとんど女性で、馴れ馴れしすぎてもいけないし、あまり硬すぎてもいけないと、はじめは戸惑ったといいます。

君子さんは、以前日本でお惣菜屋を15年やっていた経験があるベテランですが、「トム&マミー」がオープンしてから7キロも痩せたそうです。

 お店は11時オープンですが、君子さんは7時半に来て仕込みを開始。元吉さんは9時に来て掃除など準備を始めます。ランチタイムが終わると、君子さんはいったん家に帰り、一休みと家事などをして、夕方またお店の厨房に戻るというパターンですが、数カ月前からデリバリーを始めたので、君子さんがお店に居ないとき、君子さんしか作れないお弁当を頼まれると、急いで家から戻ってきます。

日曜日は休業日ですが、仕入れや仕込みで、なかなか休めず、味付けもまだタイ人に任せられないので、全て自分でチェックしなければなりません。7キロやせるのも納得です。

 もっとのんびりした定年後の生活も可能でしょうが、バンコクでお弁当屋さんオープンというチャレンジを選んだ伴さん夫妻。「いつまで続くかな」と言った君子さんは「好きじゃなければ、やっていられないですね」と笑いました。まさに生きがいといえるでしょう。

実際、お店をやってみて改めて接客の難しさと大切さを学んだという元吉さんは「とても美味しく頂きましたとか、このお惣菜は子供の大好物になりましたという声を聞くと、お店をやってて良かったと心から思います」と、第二の人生も充実している様子です。

 スクムビットは弁当の激戦区。「トム&マミー」は「健康は食生活から」をモットーに健康第一のお弁当・お惣菜を売りにしています。日本でお惣菜屋をやっていた時からずっとぶれないポリシーで、その信頼がじわじわと駐在員の奥様の間で口コミで広がり、育ちざかりの子供のお弁当のおかずとしてお惣菜がよく出るようになりました。

どんなサービスが求められているか肌で感じることができるのが、店頭販売の良いところで、元吉さんは「奥様方は主婦という一つの職業であって、主婦の方々との会話から、タイにおける日本の食文化を知る機会を得ました」とも話しました。

 現在7~8割が常連客で、月によりアップダウンはあるものの、長い目で見れば安定しているといいます。

ただ家賃が高いので経営的にはトントンといいます。「トム&マミー」の入っているブティック・モールは店舗の入れ替わりが激しいですが、高い家賃が経営のネックになっているようです。もう少し家賃の安いところへということも考えますが、店頭販売は、やはりソイ33/1だからこそ多くの人に来てもらえるということもあり、難しいところと話します。

 最近はちょっとロングステイのお客さんが、減ったと言います。円安で自炊に切り替えた人が多いようです。

もうすぐ開店1周年になりますが、元吉さんは1年間のレビューをして、2年目へのステップにしたいと話します。

今、考えているのはデリバリーの強化で、スクムビットの日系企業からのまとまった受注など、元商社マンの元吉さんの得意とする営業にも出たいそうですが、今は店舗を離れることができないので、少しずつ体制を整えていきたいそうです。

2年目に向けて、夫婦で二人三脚は続きます。

 

2015年5月20日 タイ自由ランド掲載

 

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Originally posted 2015-05-25 09:09:47.