日本のリサイクル品はタイでプレミアム!
ここ数年でバンコク郊外に、倉庫などの空きスペースを利用して、日本の中古品を輸入販売する店舗が増えています。
スクムビットにはタイで買い取も行い、日本人客も多いトーキョージョー(下記の広告参照)、トレジャーファクトリーといった日系のリサイクルショップがありますが、郊外の日本の中古品販売店は、とにかく大きいのが特徴。質より量で勝負といった感じで、客層は、ほぼタイ人です。
実際にいくつかの郊外の日本の中古品販売店へ行ってみましたが、だいたいどの店も品揃えは同じで、家具、食器、衣類、おもちゃ、カバン、靴など、日本の中古品が無造作に置かれています。
こんなものが売れるのだろうかと疑問に思う程、使い込まれていたり、一部が欠けている商品も、結構売れているので驚きます。
安い中古品でも、日本の中古品というところがアピールポイントなので、どの店舗も、看板やのぼりに日の丸や招き猫を大きく描いて日本のイメージを全面的にアピールしています。
商品のほとんどは日本で引っ越しなどの際に処分された不要品で、日本の業者が、不要品を詰め込んだコンテナをタイに送っています。
日本では海外向けの不用品を、ぎっしり詰め込んだコンテナのオークションも行われており、タイとフィリピンへの出荷が増えているようです。
ある業者は不用品を重量で販売しており、1㎏が70~80円、コンテナに10トンくらい積むようなので、コンテナ1本70~80万円くらいになります。
郊外の日本の中古品販売店は、タイ人経営の店がほとんどですが、日本人経営の店もあります。日本人経営の店の方が、清潔感があり商品は整理整頓されている感じです。
タイ人経営者に聞くと、中古品の発送は日本側に任せており、定期的に日本から届くコンテナには、何が入っているか、わからないと言っていました。ただ衣類を多めに欲しいとか、ざっくりした希望は伝えられるようです。
パープルラインの終点バンヤイの少し先のカンチャナピセーク通りに昨年オープンしたジャパン・マートは、2つの建物に分かれている大型店。日本人経営で、商品は整理されており、エアコンも効いていて快適でした。倉庫を改装しただけの店舗内は、暑いところが多いです。
サムットプラカン県の周りに何もない田舎にも、日本の中古品販売店があり、入ってみると、たしかに日本製ですが、粗大ごみに近いガラクタばかり並んでいました。同じ日本の中古品でも販売店により、商品のクオリティは、だいぶ差があります。
日
本の引越し業者の話では、引越しで出る不用品で、リサイクルできるものは半分もなく、廃棄コストがかかるので、不用品は回収専門の業者に引き取ってもらっているそうです。そういう不用品が海外へ大量に流れています。
引越しで出る不用品だけでなく、日本で増えている空き家の整理や遺品の整理で出た不用品の多くも海外へ送られている様で、郊外の日本の中古品販売店では、年季の入った家具、立派な仏壇がたくさん並んでいます。
閉店した飲食店からは、大量のキッチン用品が出ますが、日本人は知らない人が使った中古キッチン用品に抵抗がある人が多く、多くが廃棄されています。タイでは瀬戸物やガラスの食器、鍋、フライパンなどの中古キッチン用品は売れ筋で、多くの店で広いスペースをとって販売しています。
また古着やバッグ、靴、装飾品なども、日本では有名ブランド以外は人気がなく、廃棄されることが多いですが、タイでは有名ブランドでなくても、日本製であれば、安い中古品でも作りがしっかりしているという評判で、人気があります。
古着は実際は中国で作られたものも多いですが、それでも日本から届いたということが大切で、タイでは日本という名前が、ひとつのブランドになっているといえます。
最近はバンコク周辺だけではなくチェンマイやパタヤなどにも日本の中古品販売店がオープンしており、今後はさらに地方で増えると思われます。
2018年6月20日 タイ自由ランド掲載
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