週末ぶらり旅にぴったりのラチャブリー
毎年、雨の降らなくなるこのシーズンになると、カオヤイなどの高原リゾートは、タイ人観光客で賑わいますが、バンコクから気軽に行ける高原リゾートとしてラチャブリーも注目されており実際に行ってみました。
リゾート開発されているのは、ラチャブリーのミャンマー国境付近の山岳地帯で、スアンプンという町が拠点で、ここまではバンコクから車で約3時間です。
スアンプン周辺には、バンガローや日本で言うペンション風の宿泊施設がたくさんあり、もっとも有名なのがスイスバレーヒップリゾートです。牧場の中に宿泊するシステムで、ラチャブリーはタイのスイスとも言われていますが、このリゾートのイメージが大きいでしょう。
スイスというには山がなだらか過ぎますが、日本人には親しみのわくのどかな風景で、勾配もカーブもきつくなくないので、サイクリングをしているグループも多くみかけました。ラチャブリーの山間部では自転車専用レーンの整備も進んでいる様です。
スイスバレーヒップリゾートを更に山の奥へ進むと、日本人の好きな温泉があります。ボークルン温泉は、日本の温泉とはだいぶ趣が違いますが、露天風呂感覚を楽しめます。
行ってみると観光バスが止まっていて、食堂や土産屋もあり賑わっていました。外国人は少なく9割以上がタイ人で、タイ人は足湯のみで済ます人が多いです。
湯に入るには水着着用なので、温泉というより熱めの温水プールという感じですが、緑に囲まれた山間で湯につかるのは気分爽快です。秘湯を期待して来るとがっかりするかもしれませんが、個人的にはこういう温泉の入り方も意外と気に入りました。入場料5バーツ、入浴料外国人80バーツ、タイ人50Bです。(足湯は入場料のみで利用可)
もうひとつラチャブリーで興味深いスポットが、ワット・カカオ・チョン・プランです。別名こうもり寺で、毎日、日没時に約一億匹ともいわれるこうもりが、洞窟から飛び立って行くのを見る事が出来ます。高原リゾートや温泉から1時間くらいで、バンコクへの帰路に時間を合わせて立ち寄ることもできます。
お寺の裏山にはこうもりのいる洞窟があり、中に入ることができますが、衛生的にお勧めできません。ちょっと入ってみましたが、匂いも強烈です。
6時14分、うっすらと明るさの残る空に黒い煙の様なものが、山から立ち昇ってきました。それがこうもりの群れです。一億匹はさすがに大袈裟だと思いましたが、本当に一億匹以上いそうです。
延々と続くこうもりの大群は、天を駆ける龍の様にも見え、古代人はこういう光景を見て龍という空想の動物を生み出したのではないかと思いました。洞窟から飛び立った大群は、お寺付近では、かなり低空飛行してきて迫力あります。まさに自然の驚異という感じです。
こうもり(蝙蝠)の「蝠」という字は「福」と同じ音なので、中国では福を呼ぶシンボルになっていて、お寺では中国正月のとき盛大にお祝いするそうです。
お坊さんの話では群れは毎日2時間続いて、暑い季節の方が、もう少し早い時間から出てくるそうです。お寺からバンコクまでは約2時間で到着しました。
バンコクから日帰り圏内で、自然を満喫できるラチャブリー。まだ観光地化され過ぎておらず、タイならではのローカルな雰囲気も残っています。
2015年12月5日 タイ自由ランド掲載
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