バンコク在住者による吹奏楽サークル「バンコク・ブラス・バンド」
バンコク在住者による吹奏楽サークル「バンコク・ブラス・バンド」は、年2回の自主演奏会や、各種イベントでの依頼演奏などの活動を行っています。11月はシラチャ日本祭りで演奏、12月は伊勢丹バンコク店でクリスマス・ミニコンサートを行いました。
来月2月28日には、3回目となるファミリーコンサートを開催します(※下の詳細をご覧ください)。ファミリーコンサートでの演奏曲目は、アンパンマンのマーチからスターウォーズのテーマまでバラエティに富んでおり、バンコク・ブラス・バンド団長の小峯誠さんは「老若男女問わず楽しめる内容なので、ぜひお越しください」と話します。
練習は毎週日曜日に行われており、先日見学させて頂きました。生で聞くブラス・バンドの音は、聞くというより体全体で感じる迫力があり、自然と気分が高揚してきます。小峯さんによると、コンサート形式にこだわらず、パーティ演奏や多様なジャンルとのコラボなど、面白いことに取り組んでいるとのこと。
小峯さんは奥様の佳代子さんもメンバーで、小峯さんはホルン奏者で奥様はオーボエ奏者です。練習には3人のお子さんたちも一緒に来ていて、他にもチューバの榊原啓太さんとフルートの榊原さやかさんが、夫婦で参加されており、2人のお子さんもいつも来ています。家族ぐるみの付き合いといった雰囲気で、練習前からとても賑やかでした。
また副団長でバストロンボーンの田村さんの奥様が、初回の演奏会から全て録音と録画をされており、バンコク・ブラス・バンドの歴史は田村さんの奥様の尽力なくしては語れません。
「家族あってのバンコク・ブラス・バンドですよ」とメンバーの皆さんは口々に言われました。
現在メンバーは42名。2011年8月の設立時は9名でのスタートでした。バンコク日本人会の子供たちによるブラスバンドサークルの指導者たちが、自分たちも大人のバンドを作ろうと思い立ったのが、設立のきっかけだそうです。
数年で帰国する人が多いので、一年で3分の1ほどのメンバーが入れ替わることもあり、設立時からのメンバーは、副団長でバストロンボーンの田村さんのみとなってしまいましたが、帰国したメンバーとの交流は続いており、今までのメンバーは延べ100人を越えています。
現在30代40代を中心に、下は中学2年生から上は66歳までの幅広い世代が、同じ目標に向かって活動しています。メンバーにはタイ人が2人、イギリス人が1人いて、ある程度、日本語がわかれば国籍は問わないとのことです。
最高齢のメンバーであるトランペット奏者の徳原さんは、リタイヤ後はバンセンに住んでいて、週末は練習のためにバンコクへ来ています。「今はバンコク・ブラス・バンドが生活の中心ですよ」という徳原さん。バンセンからは遠いので、練習のためにバンコクに部屋まで借りたという熱の入りようですが、平日は空気の良いバンセーンでの暮らしが気に入っているそうです。
徳原さんは中学1年生の時からトランペットを始めて、アマチュアのオーケストラやジャズバンドで演奏してきました。リタイヤしタイへ移住後は、トランペットを吹く機会はありませんでしたが、3年半前にバンコク・ブラス・バンドの存在を知り参加しました。バンドに入ってからは、生活に張りが出たといいます。
そんなベテランの徳原さんが「いろんなバンドでやってきましたが、こんなに楽しいバンドはありませんよ」というのですから、バンコク・ブラス・バンドには、ひとつの大きな家族のような一体感があるようです。
昨年はおめでたいニュースがありました。副団長でトロンボーン奏者の和田さんとトランペット奏者の齋藤さんが、9月に結婚されました。メンバー同士の結婚は初めてとのことで、このバンドで知り合われたそうです。
バンコク・ブラス・バンドは、来月のファミリーコンサートに向けて、最後の仕上げに磨きをかけている真最中。力強い演奏をぜひコンサートでお楽しみください。
2016年1月5日 タイ自由ランド掲載