高級車輸入で24億バーツ脱税
タイの特別事件捜査官(DSI)が、5月18日、輸入高級車を取り扱うニッチ・カー・グループの拠点など9ヵ所を捜索し、60台の高級車を押収した。そのうち、40台はランボルギーニ、20台はロータス、フェラーリなど。
押収の理由は、輸入の際、発行されるインボイスが、実際の価格よりも低い価格のニセインボイスを作成し、関税をごまかしていた疑い。証拠等で明らかになれば、逆のぼって、関税、罰金等が課せられる。
また、この件に関して関わったと見られる諸機関の公務員らが異動させられた。
DSIが乗り込んだのは、同社の本社や、サイアムパラゴン2階のショールーム、ラムイントラーの販売店など。また、翌日には、トンローにある販売場所などでも押収された。
ニッチ・カー・グループはタイで高級車を正式に輸入販売しており、アジアでも大手といえる。
今回の件に関しては、タイでの輸入に際しては、その商品のインボイスについては普通、自己申告となるため、そこに実際の価格よりも安くで記載したインボイスを作成し、税関に提出し、その輸入税を安くで見積もるというもの。
例えば、イタリアから輸入された高級車は1200万バーツ相当の車だが、申告は340万バーツで、関税は328%のため、1100万バーツの関税を払っているが、実際には4000万バーツの税金を払わなくてはならない。
通常は、税関などが実際の価格を把握しているため、極端に違う価格等ではその段階で問題となるため、それを通過して輸入されているため、関係諸機関の担当官らが加担しなければ成立しないため、関係者らの異動なども行われたと見られる。
なお、5月19日にも追加で押収され、合わせて122台となった。税金等の損害額は24億バーツと見積もられている。
2017年6月5日 タイ自由ランド掲載
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