著者が西野さんにお世話になった話 特別編 西野順治郎列伝 ⑭

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著者が西野さんにお世話になった話 特別編     西野順治郎列伝 ⑭
2000年代前半のサイアムジャスコ

この紙面での連載で、飛び入り記事で著者がお世話になった話を書いてみました。 登場人物は、中村 薫氏で西野さんと同じトーメンの社員でした。 遡ること約35年前サイアムジャスコ(現在のイオングループ)が海外に進出する際、社内に適当な人材が見つからず、中村 薫氏をスカウトしました。 中村氏は、トーメン社の定年一年前にリクルート会社に海外で活躍できる場を求めてリクルート会社を通じて求職活動を行っていました。 サイアムジャスコは、海外進出の第二号店としてタイを選びました。 ちょうどこの頃のタイは、1985年で丁度投資ブームの時期でした。 中村さんは、タイに進出した時チームリーダーの立場でした。 タイに来てまず始めたことの一つとして、当時トーメンの会長だった西野順治郎氏へ挨拶に行きました。 その時のことです。ひと通り話が終わった後に、西野さんは住まいの話を出しました。 「不動産屋はどちらにしますか?」と尋ねました。 中村さんは「まだ決めていませんけど…」と答えると「私の後輩が不動産仲介業やってるんだけど…」と、さりげなく応答。 中村さんは「あーそうなんですか」と軽く回答しました。 この会話の後に中村さんは、私の会社に電話をしてくれて最初のお客さんとなりました。 以来ずっと、この会社は私の会社を利用してくれるようになりました。 今から思うに、その二人の会話は私の会社に恩恵をもたらすことになりました。 ちょうど、新ビジネスを始めたばかりで第一号のお客さんでしたから。 この時こんな二人の出会いがあり、その結果サイアムジャスコは当社を引き立てることになったことを知りませんでした。 それから2~3年後、ひょんなことから同社の社長室長と知り合いになり、現在も交友関係が続いています。 ちなみに、サイアムジャスコは進出する際マーケティングリサーチを十分に行っていました。それにより現地との合弁でラチャダ通りの中国大使館の近くに1号店をオープンしました。 この会社は現在、イオングループとなって業界ナンバーワンになっていることは、ご存知ですよね。

西野さんのお陰で、中村さんの紹介をうけ、曲がりなりにも会社の基礎ができその後の発展に繋がりました。 (次号へ続く)

 

    著者紹介: 小林 豊  

2021年2月20日 タイ自由ランド掲載

 

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