長期ビザを持つ人が行う作業

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長期ビザを持つ人が行う作業

「90日ごとの届け出」で行く日
「90日ごとの届け出」で行く日
住居登録を申請して、もらえる半券
住居登録を申請して、もらえる半券

今回、いったん出国すると、タイに入って来れないのでは、などとイミグレーションに外国人が殺到しましたが、日本人がタイに長期滞在するのにはビザが必要。一方、短期滞在なら帰りのチケットを持っていれば入国の際は30日のスタンプが押される。さらにタイ国内で30日延長できるので、旅行や所用での滞在なら、この期間で十分だろう。

あるいは、ツーリストビザなら、日本では取得は難しいが、ラオスなどで取得してくれば、タイに2ヵ月、そして1ヵ月延長できて都合、3ヵ月居られる。

長期滞在というのは、それよりも長くタイに滞在するため、ビザを取っている人のことだ。思いつくところでいうと、就労ビザ、語学ビザ、結婚ビザ、リタイヤメントビザ、学校ビザ、タイ人の子どもの扶養ビザなどがある。

どのビザも初めは3ヵ月で、そのあと、1年ごとの更新となる。それで1年間、ビザを取ってしまえば、それだけでよいのかというと、そうではなく、別途に①リエントリーパーミット②90日ごとの届け出、③国外から戻って24時間以内の届け出。この3つの作業を行わなくてはならない。

①リエントリーパーミットというのは、タイ国外に出て、戻ってきたとき、今のビザを有効にするための通行手形のようなもの。これを取らないで出てしまうと、戻って来たときは、30日のスタンプしかもらえず、せっかく取っていたビザは失効されてしまっている。

このリエントリーは、シングル1000バーツとマルチプル3800バーツがあり、パスポートに押されているビザの期限の間のみ有効なので、ビザは1年取った人は同時にリエントリーのマルチプルを取る人が多いだろう。

続いての②90日ごとの届け出だが、連続して90日以上いる人が届け出をする必要があり、費用はかからないが、怠ってのちに届け出ると2000バーツの罰金。ただこの90日ルールは、いったん国外に出て戻ってくると、そこからまた数え直すというのがあり、例えば、ビザを取って2ヵ月のちに国外に出ると、また戻ってきてから90日を数え直し、90日目に届け出ることになる。その日の15日前から、7日あとまでに届け出ればよい。

では、90日を過ぎて届け出ないで過ぎて滞在していて、2ヵ月のちに国外に出るとき、何かとがめられるのか、というと、そういうことはなく、無難に入国管理局を通り過ぎてしまう。おそらく混雑する入管の窓口なので、いちいち90日ごとの届け出を調べているヒマもない。その場の画面上にはそのデータがあっても、出国する際の入管では、運用するまでに至っていないのだろう。なので、90日を過ぎて届け出をしていなくても、いったん国外に出ればクリア、ということになる。

あと、この90日の届け出というのは、いつ始まるのか?というと、さきほど、長期ビザの最初は3ヵ月といったが、この更新の際、1年もらえる時から90日が始まる。別途に紙をはさまれて、そこに90日先の日付が押される。その紙があれば90日先にはスムーズに90日の届け出ができる。もしなくした場合は、新たに90日の届け出を申請する必要があってやっかいだ。

続いての③24時間以内の届け出というのは、国外から戻って来て、24時間以内にイミグレーションに住居登録を届け出る必要があり、ネットでならともかく、わざわざ行く時間もない、という人が大半ではないかと思うのだが、これはその時には何も起こらないが、ビザの更新の際に、届け出ていなかったということで、800バーツの罰金を取られる。ただ、運用されているのは、リタイヤメントビザの人と、結婚ビザの人なので、就労ビザの人には適用されておらず、そのあたりはなぜなのかいまいちわからない。

ただ、基本的なタイ当局の考え方としては、長期滞在する外国人は国外から戻ってきたらすぐに当局に知らせ、そして90日ごとに居場所を知らせる、ということが必要で、それに基づき管理していこうというのが基本方針。

例えば、自国で指名手配された外国人がタイに入国して、そのまま何もなく長年暮らしていた、などが明るみに出て、こういった件が、外国人を規制管理する方向に向かうわけだが、皆が皆、悪い外国人ではないが、管理は必要ということになる。

それがその24時間以内の届け出だが、申し込み書はTM 30という風に書かれており、申請する際に必要なのが賃貸契約書、家主のIDカードのコピー、家主のタビアンバーン(住居登録書)、その場所のタアビアンバーンなどとなっていて、結構大変な作業。

これを登録して申請書の下の半券を持っていると、住居登録したことになり、次のビザ更新では罰金等はかからない。ただ、いったん、出国して戻ってくると「24時間以内の届け出」となるため、半券を持っていてもその際は、再申請を行っておく必要がある。ネットでも可能だが、うまくできない場合はチェンワッタナに行く必要がある。これを行っていないと、ビザ更新の際に罰金となる。

2020年4月20日 タイ自由ランド掲載