【タイの田舎の小さな家から】タイの有名なお寺を30日で学ぶ Day 12 「なぜタイのお寺は金色なのか?」

Day 12
「なぜタイのお寺は金色なのか?」
金色に込められた信仰・美意識・功徳の考え方を解説します。
タイのお寺を訪れると、
まず目に飛び込んでくるのが――金色。
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金色の仏像
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金色の仏塔
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金色の屋根飾り
「派手すぎない?」
「なぜここまで金色?」
そう感じる人も少なくありません。
しかしこの金色、
単なる装飾ではありません。
■ 金色は「悟りの光」を表す色
仏教において金色は、
お金持ちの象徴ではなく、
煩悩を超えた心の輝き
を表します。
釈迦が悟りを開いた存在として描かれるとき、
その身体は
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汚れず
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朽ちず
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永遠に輝く
と考えられました。
そのイメージが、
金色の仏像です。
■ なぜ白や木ではだめなのか?
白は清らかですが、
時間とともに汚れます。
木は温かいですが、
朽ちます。
金は――
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錆びない
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腐らない
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長い時間、輝きを保つ
だからこそ、
真理(ダンマ)の永続性を象徴する素材として選ばれました。
■ 金色=「功徳が見える形」
タイ仏教では、
功徳(くどく)は目に見えません。
そこで人々は、
見える形に功徳を残す方法を選びました。
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仏像に金箔を貼る
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仏塔を金色に修復する
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屋根や装飾に金を施す
これは
「自分のため」ではなく、
未来の人々の信仰のため
という考え方です。
■ 金箔を貼る行為の意味
タイのお寺でよく見かける光景があります。
人々が、
小さな金箔を仏像に貼る姿。
これは、
「仏様を金色にしたい」わけではありません。
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自分の執着を一枚手放す
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少しの欲を手放す
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見返りを求めず捧げる
その象徴が、
薄い金箔一枚なのです。
■ 王権と金色の関係
タイでは歴史的に、
王は「仏法の守護者」でした。
王が金色の寺院を建てることは、
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権力誇示ではなく
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仏教を国の中心に置く宣言
でした。
だから王室寺院ほど、
金色が多く、精緻です。
■ 派手に見えるのは「外側」だけ
実はタイ仏教の教えそのものは、
とても質素です。
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持たない
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求めない
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執着しない
その教えを包む“外側”が、
あえて豪華なのです。
なぜなら――
人は美に引き寄せられ、
そこで教えに出会うから
■ お寺が“読める”ポイント(Day 12)
お寺の金色を見たら、
こう読んでみてください。
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見せびらかしではない
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永遠性の象徴
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功徳の積み重ねの記録
金色は、
「心を磨いた結果の色」。
次回予告(Day 13)

「なぜタイのお寺は高い場所に建てられるのか?」
丘・山・高台に込められた、
天と人をつなぐ思想を解説します。
――
金色に目を奪われたとき、
その奥にある静かな願いに気づけたら、
あなたはもう、タイのお寺と対話しています。


















