7月14日のタイ最新ニュース

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7月14日のタイ最新ニュース

政治危機と経済不安の中で揺れるタイの現状



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2025年7月14日


バンコク



今日のハイライト

政治情勢

保守派指導者ソンディー氏が9-10月の大規模抗議を警告。反米感情が高まる中、政治的緊張が増大。

経済状況

世界銀行がタイの2025年GDP成長率を1.8%に下方修正。米国の関税政策が影響。

観光業

2025年の観光業が5%減少。中国人観光客の大幅減少と地域競争激化が要因。

外交

フン・セン首相との音声流出事件が検察に送致。国家安全保障への懸念が高まる。

政治


24分前

保守派指導者ソンディー氏、9-10月の大規模抗議を警告

Sondhi Limthongkul

元イエローシャツ運動の指導者ソンディー・リムトンクル氏は日曜日、タクシン・シナワトラ元首相と国民党に対する激しい攻撃を展開した。同氏は9月から10月にかけて大規模な抗議活動が発生すると警告し、トランプ米大統領がパンガー県での米海軍基地設置を含む4つの要求を行ったとの爆発的な主張を展開した。


主要な主張

  • • 米国が4つの要求を提示(学者の釈放、不敬罪の議論許可、ウイグル人難民の中国送還禁止、米海軍基地設置)
  • • 国民党の指導者らは「話すことは得意だが統治は苦手」と批判
  • • 6月28日の集会を上回る大規模な抗議活動を予告

ソンディー氏の発言は反米感情を煽る内容で、タクシン氏がアメリカとの密約を隠していると主張している。現在、国民党は世論調査で46%以上の支持を獲得し、最も人気の高い政党となっている。

法務


本日

フン・セン首相との音声流出事件、本日検察に送致

サイバー犯罪捜査部第1部門のシリワット・ディーポー少将は、カンボジアのフン・セン上院議長とタイのペートンタン・シナワトラ首相との音声流出事件の捜査が完了に近づいていることを確認した。本件は7月14日に検察に送致される。

事件の経緯

6月20日、プー・タイ党政治担当首相府副秘書長のソムキット・チューアコン氏がサイバー警察に告発を提出。国家安全保障上の理由でフン・セン氏に対する法的措置を求めた。

法的根拠

サイバー犯罪捜査局のトライロン・ピウパン中将は、行為がタイ国内外で発生したか、関与者がタイ人か外国人かに関わらず、国家安全保障を脅かす場合はタイ法の適用が可能と確認。

今後の展開

検察が起訴を決定した場合、逮捕状が発行され、インターポールに赤手配書の発行が要請される予定。

経済


7月3日

世界銀行、タイの2025年GDP成長率を1.8%に下方修正

世界銀行は新しい「タイ経済モニター:成長へのデジタル経路」を発表し、タイの2025年の年間GDP成長率を1.8%、2026年を1.7%に下方修正した。これは最近の世界貿易政策の変化、輸出の弱体化、消費の鈍化、観光回復の鈍化を反映している。


成長率予測

  • • 2025年: 1.8%(従来予測: 2.9%)
  • • 2026年: 1.7%
  • • 改善シナリオ: 2.2%(2025年)


デジタル経済

  • • GDP全体の約6%を占める
  • • ASEAN地域で2番目の規模
  • • 電子商取引が年平均10%成長


デジタル変革の機会

デジタル技術は成長の触媒となり、より多くの雇用を創出し、より良いサービスを提供し、不確実性に直面して生産性を向上させることができる。タイは2026年の世界銀行グループ・IMF年次総会の開催準備として、デジタル変革を重点議論分野の一つとしている。

観光


継続中

タイ観光業が2025年に5%減少、3550万人目標達成困難

2025年1月1日から7月5日までの期間、タイは1,680万人の外国人観光客を受け入れたが、これは前年同期比5%減少となった。中国人観光客の大幅減少と日本・ベトナムとの地域競争激化が主な要因となっている。

目標観光客数

3,550万人

2025年目標

現在の数値

1,680万人

1-7月期実績

前年比変化

-5%

減少率


持続可能な観光への取り組み

タイは持続可能な観光に向けて迅速に動いており、2025年には16の場所が「グリーンデスティネーション」として認定されている。これには、ナーン、クラビなどが含まれる。

外交


24分前

米タイ原子力協力協定が発効、平和利用に向けた枠組み確立

米国とタイの間で原子力協力協定が発効した。この協定は原子力エネルギーの平和利用のための条件を概説し、両国の核不拡散への取り組みを確認している。


協定の意義

この協定により、両国間の原子力分野での協力が促進され、エネルギー安全保障の向上と気候変動対策への貢献が期待される。タイのエネルギー多様化戦略の一環として重要な意味を持つ。


分析:タイの現在の課題と展望


主要課題


  • 政治的不安定性の継続と保守派による抗議活動の拡大

  • 米国の関税政策による輸出減少と経済成長の鈍化

  • 中国人観光客の減少による観光業への深刻な影響

  • 外交関係の複雑化と国家安全保障への懸念


機会と展望


  • デジタル経済の拡大とイノベーションの推進

  • 持続可能な観光業への転換とグリーンデスティネーション認定

  • 米国との原子力協力によるエネルギー安全保障の向上

  • 2026年世界銀行・IMF年次総会の開催による国際的プレゼンス向上


本日のキーポイント

政治・外交

保守派の抗議活動計画とフン・セン音声流出事件の法的処理により、政治的緊張が高まっている。

経済・観光

経済成長率の下方修正と観光業の不振が続く中、デジタル変革が新たな成長エンジンとして期待される。

 


このニュースレポートは2025年7月14日時点の情報に基づいています。

ソース: Thai Examiner, Nation Thailand, World Bank, Bangkok Post, その他信頼できるニュースソース