📘30日で学べる:タイの同性婚 完全ガイド Day8|タイの同性婚法はどう成立したのか

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Day8|タイの同性婚法はどう成立したのか

― ある日突然決まったわけではない ―

ニュースだけを見ると、

「タイ、同性婚を合法化!」
まるで一夜で決まったように感じるかもしれません。

でも実際は、
この法律は 長い下準備と遠回りの末に成立しています。

Day8では、
タイの同性婚法がどんな順番で形になっていったのかを、
流れで追っていきます。


■ ステップ① 問題提起から始まった(かなり前)

最初のきっかけはとても地味でした。

  • 同性カップルが入院時に面会できない

  • 長年一緒に暮らしても相続できない

  • 死亡時に「家族ではない」と扱われる

こうした具体的なトラブルが、
人権団体や法律家の間で共有され始めます。

この段階ではまだ、

「結婚させろ!」

ではなく、

「最低限の法的保護を」

という声が中心でした。


■ ステップ② まずは“結婚以外”で何とかしようとした

次に検討されたのが、

  • 市民パートナー法

  • 生活パートナー制度

つまり、

結婚ではないけれど、権利は一部認める

という折衷案です。

政治的にも社会的にも、

  • 抵抗が少ない

  • 説明しやすい

というメリットがありました。

しかし同時に、

  • 権利が限定的

  • 国際結婚に使えない

  • 結局「別扱い」

という問題もはっきりしてきます。


■ ステップ③ 「なぜ結婚だけダメなのか?」という問い

パートナー制度を議論すればするほど、

なぜ結婚という言葉だけ除外するのか?

という疑問が浮き彫りになります。

  • 相続が不完全

  • 税制が別

  • 医療・ビザで不利

これでは、

平等ではない

という認識が、
法曹界・若い世代・当事者の間で強まっていきました。


■ ステップ④ 世論と国際評価が後押しする

2020年代に入ると状況が変わります。

  • 世論調査で賛成が増加

  • SNSでの可視化

  • 周辺国・欧米との比較

  • 観光・投資への影響

「タイは本当に多様性の国なのか?」
という問いが、
国家イメージの問題として浮上しました。

ここで初めて、

同性婚は「人権」だけでなく
国益の話にもなった

のです。


■ ステップ⑤ 民法改正という決断

最終的にタイが選んだ方法は、

  • 新しい制度を作る
    ではなく

  • 既存の民法(結婚規定)を書き換える

という道でした。

これは、

  • 別枠を作らない

  • 同じ結婚として扱う

という、かなり明確なメッセージです。

「配慮」ではなく、
完全に同じ法的地位を与える決断でした。


■ Day8のまとめ

  • Tensui
    Tensui

    • 同性婚法は突然生まれたわけではない

    • まずは最低限の保護から議論が始まった

    • パートナー制度の限界が見えてきた

    • 世論・国際評価・国益が後押し

    • 最終的に民法改正を選んだ

    次回 Day9 では、
    法律上「結婚」と認められる条件
    を具体的に見ていきます。