あぱまん情報8月5日号掲載T.W.Y. バンコク都市開発研究所 日本食レストラン
タイ 日本産食材サポーター店舗数3位に! こうした日本食ブームを背景に、海外で日本産食材を扱う飲食店や小売店を「日本産食材サポーター店」として認定する制度を農林水産省は2016年にスタートした。飲食店の場合、「日本産食材を使用した料理を常に提供」「食材が日本産であることをメニューなどで説明」「接客時に日本産の魅力や特徴をPRする」などの条件を満たすとサポーター店として認定される。サポーター店は2016年度末172店舗から2023年5月末7,850店舗と7年ほどで45倍以上に増えている。タイは、オーストラリア、香港に続いて第3位の店舗数となっている。日本産食材の魅力を発信する海外拠点として、農畜産物の輸出拡大にも期待がかかる(図表2)。
タイの日本食レストランが5,000店舗突破! タイで日本食レストランが人気だ。日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、2022年は5,325店(前年比21.9%増)と、統計を開始した2007年以降で最多となった。経済成長で所得水準が向上し、日本食材への需要が高まっている(図表3)。業種別で最も多かったのが寿司で1,431店舗、日本食(日本料理全般など)が1,273店舗と続く(図表5)。 タイで、ここまで日本食が人気となっている背景には、経済成長で生活が豊かになり、旅行や外食にお金をかけられるようになった中間層の存在がある。日本に来るタイ人は、2019年には、10年前のおよそ7倍の131万人を超えた(図表4)。7割はリピーターという。かつての日本食市場は、タイ進出の日本企業の日本人駐在員などをターゲットにしたものであった。現在は、日本へ旅行したタイ人によって本物の日本食にニーズが高まっている。
タイ人は魚料理が好き?! 2022年の日本食レストランの新規店舗は、1,404店舗でほぼ全てのカテゴリーで増加したが、昨年度に続き、寿司、日本食、ラーメンの新規店舗が目立つ。一方、コロナの影響で店舗数が減少していた居酒屋であるが、2022年の店舗数増加率は、34.2%と最も高い(図表5)。これは、バンコク近郊や地方での出店が大幅に伸びたことに起因する。 ところで、タイやインドネシア、香港、台湾などで日本のトレンドや観光情報などを発信してる「FUN!JAPAN」が行った調査によると、タイ人が好きな料理に、何と意外にも3位に「魚料理(焼き魚、煮魚、刺身)」が入っている(図表6)。 このようなこともあり、寿司や日本食、居酒屋などの需要が高くなっていると考えられる。
居酒屋「ばんばん」がトンローにオープン あぱまん情報のTWY社の顧客である㈱バズバズキッチン(金沢市)がトンローに駅前酒場「ばんばん」を今年7月オープンした。場所はトンロー駅前のホテルニッコーバンコクの反対側のトンロー通りに面している3階建店舗である(図表7)。 現在、同社は石川県金沢市を中心に炭焼き・手羽先唐揚げ・串焼きなど居酒屋を複数運営しているが、バンコクの居酒屋需要が高いと見込み今回出店したという。 このように新たに開業しようとしている日本食レストランは多く、2023年はさらに出店数の拡大が予測される。