【なつかしい記事】「世界相撲選手権大会」参加記
8月29日~31日の3日間にわたり、台湾第二の都市高雄市で世界相撲相撲選手権大会、アジア相撲選手権大会、ジュニア相撲選手権大会(18歳以下)の3大会が同時開催されました。 タイからは選手10名が出場しました。
ヨーロッパ諸国からは30カ国あまりが参加しましたが、アジアからは日本、モンゴル、台湾、スリランカ、タジキスタン、タイと6カ国だけでした。以前は東南アジアからはマレーシアほか数カ国の参加国がありましたが 今回はタイだけという寂しい状況でした。遠征費の問題や指導者がいないことが主な原因です。このままでは、すばらしい日本文化ともいえる「相撲」の灯がアセアンから消えてしまうかもしれません。タイでも大相撲のイメージが定着していて大きな体の人のスポーツ思っている人が多く選手探しに苦労します。バンコク在住の選手は少なく地方に分散しているため全員そろって稽古することが出来ないこともネックとなっています。私や主要選手が土、日などの休みを利用してロッブリ、チェンマイ、サムツサーコンなどの地方に出向いて稽古を見ている状況です。
さて試合ですが、台湾は日本から近いこともあり相撲人気は高く、多くの観客が集まり声援をおくってくれました。初日に行われたアジア選手権大会は相撲強豪国日本、モンゴル、開催国台湾などを相手にタイの選手も頑張りました。結果は銀メダル2個、銅メダル1個を獲得しました。最終日の世界選手権大会はさすがにレベルが高くヨーロッパ勢の強さが際だちました。日本の学生横綱中村選手(日体大)も決勝戦でロシアの選手に敗れる波乱もありました。タイ選手では女子重量級のヴィパラット選手が3位決定戦で日本チャンピオンの谷地(日大)を倒し銅メダルを獲得しました。
来年は大阪堺市、再来年はモンゴル、ウランバートルでの開催が理事会で決まりました。 相撲のおもしろさ、楽しさをよりタイの人たちに知ってもらい、さらに競技人口を増やして行きたいと思います。
タイ相撲連盟 倉沢 澄夫
2014年9月20日 タイ自由ランド掲載