あぱまん情報2022年9月5日掲載 T.W.Y. バンコク都市開発研究所 ロボット コロナ後2030年の未来予測 自動化により様々な可能性が期待‼

コロナ禍で「無人化」「自動化」が急加速!

2021年10月1日時点の生産年齢人口(15~64歳)の割合は過去最低の59.4%となった(日経新聞2022/4/16)。また、新型コロナウィルス(以下、「コロナ」という。)による外国人労働者の減少も重なり過去最高の減少率となっている(図表1)。 さらに、2021年の日本の一人当たり労働生産性は、急激な高齢化と1990年代以降の経済停滞により、OECD加盟38カ国中28位、1位のアイルランドの半分以下の生産性と極めて低くなっている。 このような労働者不足と労働生産性の低下、そして、コロナ禍の感染リスク減少に対応するために、「無人化」「自動化」のメリットが評価され、様々な分野でロボットの導入が加速度的に進んだ。

労働人口減少は早期「自動化」により対応可能

みずほ総合研究所調査(2017年)によると、日本の労働人口は、2030年には、2020年比524万人(約1割)減少すると予測している。 一方、マッキンゼー調査(2020年5月)によると、世界で日本が最も「自動化」により代替される業務の割合が高く(図表2)、労働人口が減少しても、早期に「自動化」に着手し労働生産性を2.5倍にすれば、2030年においても現在のGDP成長率を維持できるのではないかと推定している。

2030年に向け自動化が急速に進む業務とは?

お掃除ロボット、配膳ロボットなどが登場し、AIが身近になった現在、スーパーやコンビニでは、人手不足解消や生産性向上などのために無人レジを導入し、無人コンビニ(QR1)の実験も各地で行われている。スーパーではセルフレジを利用する機会も多いでしょう。 銀行では、フィンテックやキャッシュレス化が急速に進んでおり、複雑な数値計算もAIが全て行うことになるであろう。ホテルも自動化が進んでおり、長崎県のハウステンボスには世界初のロボットホテル「変なホテル」が登場(図表4)。  

AIロボットがフロントに立ち、おもてなしをしてくれる。ビルの警備は市場が大きく、既に、アルソックやセコムなどから警備ロボット(QR3)が発売されている。ゆりかもめ(図表6)や大阪のニュートラムなどが無人運転化されていることを考えると電車も無人運転化されるであろう。タクシーの無人運転化は中国・上海ではすでに実施されている(QR4)。

 

QR1 https://youtu.be/m4uIsR4TzRM

QR2 https://youtu.be/Ox05Bks2Q3s

QR3 https://youtu.be/adxzvzgTmac

QR4 https://youtu.be/TTnYJJDcvGo

自動化が進展する業務の共通点は?

自動化が進展する業務の共通点は、1つは、無人レジや自動車工場の組立ロボットのようにテクノロジーによる代替がすでに始まっている業務である。2つめは、路線バス運転や工場の組立てなど誰がやっても結果が変わらない業務だ。3つめには、人件費などが多くかかるなど利益率が低い業務である。これらの業務は、今後さらに自動化が進むことになるであろう。

分身ロボット(AVATAR)で障害者・外出困難者の新たな働き方を‼

障害などで、外出の困難な人たちがパイロットとしてロボットを動かし、接客してくれるという「分身ロボットカフェ」(QR6)が2021年東京・日本橋エリアにオープンした。分身ロボットを開発した吉藤氏によると、分身ロボットカフェで本当に実現したかったのは、障害者など外出困難な人たちに対して「働く」という選択肢を提供することだという。これまで「働く」という選択肢を持ち得なかった、身体障害者・外出困難者の方々を、もう一つのカラダ・分身ロボット(アバター)を通して、自宅や病院からパソコン操作ひとつで、外部とコミュニケーションを図ることができるようにした。(図表7)。同氏は「人は生きている限り、いつか外出困難になる。それは病気かもしれないし、社会情勢かもしれない。その時に、自分らしく生きられるロールモデルが無い」と問題点を指摘。分身ロボットカフェは、そのための取り組みでもあり、障害者だけではなく、「全人類に当てはまること」だとした。 今後、自動化の進展により、様々な素晴らしい可能性が開けることを期待していきたい。

QR5 https://youtu.be/tF4DML7FIWk

 QR6 https://youtu.be/htdR4GuVH6w

  

著者紹介:T.W.Y.Co.,Ltd バンコク都市開発研究所 顧問 愛川裕二
顧問 愛川裕二
1983年より30年間㈱大京に勤務。ビル事業、マンション本部、企画部門に配属後、1987年不動産研究誌「ランドビジネス」(経済白書にも引用)編集長となる。1990年大京総合研究所課長を経て、1992年より建設省と国土庁の外郭団体財団法人土地総合研究所に出向、定期借地研究会事務局責任者等土地政策に貢献。2001年「軽井沢ホットスプリング」開発運営責任者となり、日本一のペット可能宿泊施設(年間2万人犬4千匹宿泊)にする。2006年以降PM,AM、コンプラ等を経て、2017年よりTWY社顧問。 不動産コンサルテイングマスター、不動産証券化協会認定マスター、ビル経営管理士、コンプライアンスオフィサー、再開発プランナー

 

 
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2022年9月5日 タイ自由ランド掲載

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