あぱまん情報2019年5月5日掲載
㈱日本ブレーン(東京都豊島区)の小野寺取締役は、あぱまん情報のバンコク都市開発研究所を4月2日訪問した。あぱまん情報の山口社長は、同社を全面的に業務協力することを約束した。
同社は、日本国内で34年にわたり、銀行をはじめとする金融システムの開発に携わり、医療系システム中枢神経分野では、臨床試験向けの医療系システムを大手製薬会社や国立大学病院に提供している。
海外事業では、ミャンマーでマイクロファイナンス(小口金融・以下「MF」)機関向けのシステムを10社以上と契約しており、2015年には経済産業省の「飛び出せJapan!企業の途上国への展開支援補助金」(社会課題解決型国際協力開発事業)、2017年には国際協力機構(JICA)の「中小企業海外展開支援事業~基礎調査~」としてそれぞれ採択されている。
同社の提供するMFシステムは、IT化が遅れている途上国のMF機関に、安くて使いやすいITシステム(MF機関向け経営管理システム「JBrain」)を提供することで、世界的課題である途上国の金融アクセスの改善を目指している。
2018年には、タイとカンボジアでも金融システムサービスの提供を開始し、2019年にはミャンマー・カンボジア・ベトナムにおいて医療系システムのサービス提供を開始した。
現在同社にはその堅実な実績と柔軟な海外向けのシステム対応力を求めて中東やアフリカからも金融・医療を問わず日々問い合わせが来ている。
現在ミャンマーでは、経済及びMF市場は急成長しているが、金融サービスにアクセスできる成人割合は 30%、銀行口座保有率はわずか 5%に留まっている。
一方、MFの乱立により、無理な貸付や多重債務、強引な取り立てが一部で問題化している。金融システム開発 30 年の経験をもつ㈱日本ブレーンは、上記課題を解決すべく、2013 年以来、現地で調査を行い、現地 NGO と共同でMF向け経営情報管理システム開発を進めてきた。
本システムは、タブレットアプリを使った直観的操作など使い易さと機能性に優れていると同時に、安い導入・保守コストが実現可能で、現地MF機関のコスト削減や資金効率向上が図られ、経営の健全化が期待されるとともに、貧困層へのサービス拡大や信頼性向上につながるであろう。
今回、現地金融当局やMF機関に対する調査を行い、現地ニーズを反映した汎用的なパッケージ開発を行うとともに、ビジネス展開を具体化させることを目指している(独立行政法人国際協力機構2017/ 2/ 7 PRESS RELEASEより抜粋)。
また医療においては、貧困地域へ確かな日本医療を届けるべく日系NPOと遠隔診療システム開発の取り組みに着手。
これにより、被災地や紛争地域への医療アクセスを改善するととともに、グローバル臨床試験プラットフォームを並行で開発・提供していく事により貧困層への高度医療へのアクセス向上を目指していく。
今後のさらなる活躍を期待したい。
2019年5月5日 タイ自由ランド掲載