あぱまん情報2021年5月20日掲載

タイには13種類の「微笑み」がある?

タイは「微笑みの国(Land of smiles)」とよく言われる。タイに行くと、男女問わず多くの「微笑み」を見つけることができるが、これには様々な種類の笑顔と意味合いがあるようだ。 実際タイには13の「微笑み」があり、タイ人はこれらを、その場その場で巧妙に使い分けているといわれている(図表1)。ただ、この13種類の「微笑み」をよく見ると、タイ人に限ったことではないという気もする。

「微笑みの国」の由来は19世紀に遡る?

そもそもタイが「微笑みの国」といわれたのは、いつからであろうか。その由来についてはいくつかの説があるようだ。 一つは、「困った時の笑み」、19世紀に西洋人がタイを訪れた際、西洋人の言葉をほとんど理解できず常にニコニコ笑みを浮かべていたタイ人を見て、西洋人が「タイ人は微笑みが多い」というイメージから「微笑みの国」と呼ぶようになったともいわれている。ただ、これもタイだけではなく、アジア全体に言えたことかもしれない。

トラブル解決のための「微笑み」?

学術的に、初めてタイを「微笑みの国」と呼んだのは、William. A. R. Woodというイギリス人であったといわれている (注01)。1935年、彼は「Land of Smiles」という本を出版した。この本の中で、タイ人のトラブル解決法として、ひとつは「お金」、もう一つは「微笑み」を紹介している。なお、女性同士の場合「微笑み」戦略は通用しないとWoodは言ってる。それはともかく、実はWood以前、アジアを「微笑みの国」と呼んだ人はいたが、タイをそう呼んだのはWoodが初めてであったようだ。タイ人にとって笑顔は重要な護身術だったのかもしれない。

「微笑みの国」は作られた言葉であった?

実は、「微笑みの国」はタイ政府観光庁のキャッチフレーズだともいわれてる。現在タイは、電子産業などで栄えているが、昔は農業で生計を立てており、輸出できるものはお米など農産物に限られていた。このような歴史的背景から国として観光事業に力を入れるようになり、観光庁が作ったキャッチフレーズが「タイは微笑みの国」というものであった。この根拠は、タイ人の教育が影響しているといわれている。仏教国でもあり、タイ人は子供のころから相手に対して怒らないように教えられている。そのため、タイ人の性格や行動は基本的に穏やかでのんびりとしており、微笑みに満ちた人が多い(図表2)。このことからこのようなキャッチフレーズが生まれたのだろう。

こちらから先に優しく微笑んでみよう!!

微笑みの国といっても、タイには無愛想な人も多くいる。それでも、大抵の場合、こちら(日本人)から微笑みかければ、相手もいい笑顔で返してくれる。童謡詩人金子みすゞ(注02)の「こだまでしょうか」(図表3)という作品があるが、誰でも、優しく微笑んで話しかければ、微笑んで応えてくれるであろう。皆さんも、「微笑みの国」なのだから、微笑まれて当然ということではなく、こちらから先に微笑んでみてはいかがでしょうか(図表4)。 (注01)DACO vol.0111岩井茂樹氏資料 (注02)1903年山口県生まれ、大正末期に優れた作品を発表、若き童謡詩人の巨星と称賛された。  

 

2021年5月20日 タイ自由ランド掲載

 

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