日本人の約2割が不眠症

 

最近日本人の5人に1人が不眠に悩まされています。しかし、不眠症で医師に受診する割合が極端に低く、寝る前に酒を飲む比率が最も高ことがことし3月にフランスの製薬会社サノフィ・サンテラボが実施した国際睡眠疫学調査で分かりました。

調査は日本、ドイツ、中国なと10カ国で約3万5000人にアンケート調査し、日本では約1万人が答えました。これほどの大規模な睡眠の国際調査は初めてだそうです。

「睡眠の悩みを訴えている人は全体で25%、日本人では21%だった。その対策は「医師に受診」が欧州などを中心に、半分近くいたのに対し、日本では最下位の8%にすぎなかった。

不眠に悩んで睡眠薬をのむ人は日本人で少なく15%。逆に、不眠を解消しようとして寝る前に酒を飲む人は、日本人が30%と1番多かった。」

※アンケート調査結果より抜粋

上記からも分かるように不眠症に悩む日本人の医師への受診率の低さは、「行っても不眠は治してもらえない」、「睡眠薬に依存してしまうかもしれない」、と言う不安感から来るものと予想されます。

現に、睡眠薬の長期的使用では依存症になる可能性が示唆されていますし、薬の摂取量も耐性によって量が増えてきます。不眠症は短期的にはなんら問題はないのですが、慢性不眠症では疲労・倦怠感・記憶喪失・イライラ、集中力減少や精神病の原因にもなりかねません。

不眠症に鍼灸治療はとっても効果的です。東洋医学の古典医学書「黄帝内経」の中に(目不瞑)(不得眠)(不得臥)といった記述があり昔から「不眠症」を病ととらえていたことが分かります。

不眠症は失眠または不寝といい、心・肝の機能の変調や、陰と陽のアンバランスによって起きると考えています。心の臓による不眠は寝つきが悪く、寝ても夢見が多く、肝による不眠は眠りが浅く、よく目を覚まると示されてます。

当院の治療は主に精神的な興奮や自律神経の乱れを鎮め、全身調節をおこなって正常な身体のリズムを取り戻すように行います。色々と試した末に当院へこられる方は大変多くいらっしゃいます。治療後、ほとんどの方はもっと早くから鍼灸治療を受診しなかったことを後悔してます。はりきゅう治療は、経験の積み重ねが伝承されてきた医学です。東洋医学では不眠症はずっと昔から病として研究され、治療法も代々伝承されながら改良され、現在の効果的な治療が可能になったのです。

2018年6月5日 タイ自由ランド掲載

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