中間層向け新規コンドミニアム

タイのコンドミニアム市場については、昨年末からの景気低迷や中国の減速により、2~3年前の売れ行きから急ブレーキがかかり、ネクサス・プロパティー社によると、ホテルや商業施設の建設に切り替えるディベロッパーもいるという。

またバンコクでは新しい路線の建設が進み、都心ではすでに土地代が高く、コンドミニアムの一部屋も高くなるが、新設される駅近くはタイ人の購入層である中間層に向けて販売できる価格帯という。

その地域では、ラチャダーピセック通りーラプラオ通り界隈は都心に働く人にとって路線が出来てきており、コンドミニアムの価格もまだ手ごろだという。

次に、タオプーン駅周辺。ターミナルとして整備されるバンスー駅にも近く、どこへ行くにも便利な場所として脚光を浴びつつある。

また、ミンブリー駅周辺も、まだ土地代が高くなく、ディベロッパーらが購入しており、将来的には2路線が交わることになり、都心に働く人にとってもまだ割安で購入できる。

そのほか、ワンブラパー、ワットモンコン、イサラパープ、チャルンナコンの各駅周辺も人気で、そのほか、都心のサムヤーンについては、学生などに便利で、親が購入するケースも多い。

また、シーナカリン周辺は、こちらもチョンブリー地区やスワンナプーム空港に出向くのも便利で、今までアパートに住んでいた人がコンドミニアムを購入するケースが目立つという。

今年のコンドミニアムの価格帯は平均で5~6%アップとされ、今、一番売れる価格帯は250~260万バーツほどの物件で、1㎡当たり75000バーツほどだ。

35㎡の部屋では260万バーツほどになり、1ベッドルームほどの広さの物件を購入するタイ人が多い。

ただ、価格が徐々に上がっているため、許容範囲としては1㎡当たり75000バーツから110000バーツほどまでとなっている。

一方、都心で需要の多い価格帯では、ラグジュアリーなコンドミニアムといわれる600万~1500万バーツの物件で、1㎡当たり11万~19万バーツのもの。開発できるディベロッパーは限られるが、スクムビットやプルンチット、シーロム、ラマ4世、サイアムなどで、この手の物件が多いが、需要も高い。

一方、1800万バーツを超える物件については、需要は安定的でなく、投資する人に左右され、売れ残るケースも多いという。

また、郊外での180万バーツ以下の物件については、最近の厳格な銀行ローンで、ローンが組めなくて譲渡の段階で購入できない、などのケースも多く、開発する側も用心が必要という。

2019年10月20日 タイ自由ランド掲載