【なつかしい記事】医療費が払えない病院治療が帰国の判断

タイでロングステイをしている日本人の高齢者も、物価が安く、気候も過ごしやすいタイは快適ですが、いざ、病気になると、医療費は日本よりも高くつきます。

タイでは保険が使えないため、まともに払えば1週間の入院で20万バーツ、30万バーツかかることはあたりまえ。そうなると、日本で治療した方がよいということになります。

この病気治療がロングステイをしている人の日本への帰国の判断になることも多いでしょう。

「最近、あの人を見かけないですね」と仲間同士で話していて、病気の治療のため、日本へ帰国したというケースです。

タイで永住しようとやって来た人でも、病気になってしまうと、医療費がかさみ、タイ滞在を断念するというケースも多いはず。

これは最近のケースですが、デビッドさんはニュージーランド人で69歳。つい先日までタイで英語教師をしていました。今回、病気のためやむなく、タイ滞在を断念、帰国してしまいました。

企業の研修トレーニングなどの仕事に就いていたデビッドさんは、いきづまりを感じていて、環境を変えたいという思いでタイに足を踏み入れました。

52歳のとき。そして、そのまま英語教師の仕事に就き、何と同じ会社で17年勤めました。

タイ人の奥さんもいる状態で、死ぬまでタイにいる予定でしたが、3年前、呼吸不全で手術をし、それから呼吸困難になることもしばしば。そして今回、再び手術をし、このままタイで治療していくと自分では医療費を払えない、ということで帰国を決断しました。「バンコクの大気汚染にやられた」というのが彼のことばです。

すでに奥さんは数年前から実家に帰っており、1人住まいだったため、自分の身の振り方のみを考えて決断しました。

ニュージーランドに帰れば、医療費は無料、住宅のあっせんもあり、仕事をしなくても過ごしていけるといいます。そのあたりは日本とは違い、帰国を容易に選択する理由になるのでしょう。

現在、タイにいる日本人でも、死ぬまでタイで過ごす、と考えている人も多いでしょう。その場合はやはり、手術や入院をした際、どのように医療費を払えるのかをしっかりと考え、それぐらいの貯えを持って置くことが、タイで一生を過ごすための必要条件になるのでしょう。 (M)

2014年4月20日 タイ自由ランド掲載

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