【なつかしい記事】タイ人相手の料理店はたいへん?
先日、日本料理店の店主と話をしていると、自分の店はタイ人客で80%を占めるが、なかなか単価が上がらない、とボヤいていた。居酒屋なのだが、あまりお酒は飲まず、水やソフトドリンク、あとはメインの料理をたのんでずっと長居する。ひどい時は1人単価200バーツの時もあるという。
また、ある店主によると、10人ほどのグループでやって来て、閉店まで居るのかと思うほど、ずっとおり、客が待っている状態だったという。
スクムビット通りをオンヌットの方に向かい、さらにBTSのプンヤウィティー駅を過ぎたところにあるピヤロム・プレイスは、モール風になっていて、ここに韓国料理店「新羅」がある。
新羅といえば、在タイの長い人ならご存じだと思うが、昔、ソイ22を入ってすぐのところに店があり、日本人でにぎわっていた。数年前にそれを売却し、ハズレに引越したのだ。食べ放題290バーツとうたい、当初は人もまばらで閑古鳥風だったが、先日行った時は、平日の夜で客席がほぼ埋まる時間帯があった。タイ人客100%に近いから、徐々にタイ人に浸透しているのだろう。
食べ放題の条件のところで、時間制限1時間半というのがあり、「え~、それならタイ人が来ないのでは」と思ったりしたが、結構、来ている。見逃してしまいそうなところに書いてあるので、アバウトなのかも知れない。
食べ放題は6種類とシンプルで、豚肉4、鶏肉2のみ。オーダーすると、すぐにおかずの小鉢を持ってくるし、4~5分でメインの肉類も持ってくる。そして炭火で焼く、というのではなく、電気で、肉がひっついても、紙でふきとれるので、いちいち鉄板を何度も変えることがない。初めにひと通りの6皿を持ってくるのだが、半時間ほどのあいだで皿をリピートしてある程度、おなかいっぱいになる。
1時間半、6種類のみのレパートリー、290バーツという中途半端な値段。それでも結構、タイ人でにぎわっているのだ。もちろん、タイ20年以上の韓国人オーナーがちゃんとレジに座っていて、お肉もなかなか厳選されたものだから、クオリティーへの満足感はあるかも知れない。おいしいチキンヒレカツに入っているようなチキンだし。
タレも、タイ味100%ではなく、タイ風だけど韓国味という感じで、タイ人にとっては新鮮なタレにうつるのかも知れない。
まあ、今回は、タイ人向けに料理店をやるのはたいへんだなあ、というコラムでした。 (M)
2014年4月5日 タイ自由ランド掲載