【なつかしい記事】占拠周辺のホテルは最悪

デモの影響は日系の企業にも広がっており、日本から来る日本人相手の事業なども大きな影響を受けている。

しかし、最大の被害者は反政府側が占拠している道路周辺の事業者だ。特に伊勢丹やセントラルワールド、BIGCなどがあるラチャプラソン周辺や、日系企業も多いアソーク交差点周辺、さらにシーロム通り周辺など。

直接の影響を最大限に受けているのが外国人向けのホテル。ラチャプラソン周辺では、この1月から合わせて4000室を見たところ、稼働は20%の800室にとどまっている。

中には10%ほどの稼働となっているところもあり、客がいない階を閉鎖して、従業員の稼働を減らすなどの処置をとっている。

アソーク交差点近くにあるグランド・ミレニアムホテルは、4カ月の見習い期間の従業員15人に対し、1カ月分の給料を追加で支給し、他の仕事を探させている。また、通常の従業員に対しても、給料の支払いのない休暇を勧めており、ビュッフェをやめ、レストランも限定してオープンするなど、経費削減を行っている。

そのほか、ロータス・スクムビットやソフィテルホテル、コンラートホテル、ルネサンス・バンコク、ノボテル・サイアムなども経費削減に動いており、会社側の支払いのない休暇に応じるよう従業員に迫っているところが多く、占拠期間中の従業員を減らす方向だ。

そのほか、支払われていた客のサービスチャージを、従業員に支給しないところや、この期間中に強制的に有給休暇をとるようにさせているところもあり、それでも事業が回らないところは解雇という形をとっており、ホテル事業者、さらには選挙周辺のレストラン事業者などにとっては深刻な状況が続いている。

 

2014年3月5日 タイ自由ランド掲載