クイブリー国立公園で象が300頭以上に増加、観光客途絶え、えさ確保が心配

クイブリーサファリの野生象 (タイローカル番組で)
クイブリーサファリの入り口 (タイローカル番組で)

外国からの観光客が途絶え、さらに移動制限により多大な被害を受けているのが野生象。観光客からの収入で、象のえさを確保していたが、それができずに象の維持管理に大きな影響が出ている。
 

プラチュアップキリガンのクイブリー国立公園内の象も被害を受けている一つだ。徐々に欧米人の観光客に知れ渡り、クイブリーサファリとして、ピックアップで回る野生象めぐりは、人気のアイテムの1つだったが、それが止まってしまった。
 

現在は300頭以上が生息しており、新型コロナウイルスが早く収束することを地元民らは願っている。
 

クイブリーでは4~5年前には270頭ほどの象がいたが、そのころから食物がなくなると、付近の住民の野菜やくだものを食い荒らしていた。
 

クイブリー国立公園の動物愛護プロジェクトのナレートさんによると、特に乾期のときに食物がなくなり、住民の畑などが被害を受けていたという。
 

そのため、住民らと話し合い、象のための池や芝生、えさの確保をするようになった。
 

それでも50頭ほどは常に住民の敷地を荒らしていたので、センサーをつけてスマホで知らせ、被害を最小限に抑えるようにした。
 

そのうち、象の数も300頭以上に増え、さらには観光での収入を計画し、住民らも副収入を得られるため、今では50台のピックアップを用意して、欧米人らの観光客に、自然の象を見てもらっている。
 

1人850バーツで、午後2時から6時までが車が回る時間だ。しかし現在の状況では外国人観光客が来るのは早くても2~3カ月のちになることから、まずはタイ人ら国内での観光を誘致したいところだろう。

2020年5月5日 タイ自由ランド掲載