住まいの便利屋さん快適生活その2:よく起こる、安価な電気給湯器の故障

故障する電気シャワー、それは危険の赤信号

タイでは、シャワーやお風呂の給湯はほとんどが電気給湯器です。(日本では小型給湯器はガスが多く、通常建物の外に設置します。大型の電気給湯器やエコキュート(ヒートポンプ給湯)も多くなっていますが…)タイの電気給湯器はよく故障します。お湯が出たり、出なかったり、急に非常熱いお湯が出たりと。このような電気給湯器は、漏電・感電事故の恐れがあります。特に通常よく使われている比較的安価な電気給湯器は、よく故障しますが、その原因は次のような事から起きます。

給湯器の故障の原因は…
① 電気給湯器は、水が給湯器を通るわずかな時間の間で水をお湯に変えます。ですから、電熱器の中は非常に高温になります。しかし、シャワーを使っているときは、冷たい水が中を通っていますので、給湯器の高熱が冷やされますので、問題は生じません。

②ところが、シャワーを急に止めた時、止まった水を高温のヒーターで熱しますので、お湯が異常な高温状態になります。時には水蒸気が発生して、部分的に水がないところができますとさらに高温になります。

③給湯器の中には、電熱ヒーターが入っていて、それをセラミックスなどの絶縁体物質で覆っているのですが、これが上記のように高温になったり、またそのあと冷たい水が通ったりして、高温、低温の温度差の繰り返しで絶縁体のセラミックスにひび割れしてきます。

④こうした状況が原因となり僅かな電気が漏れ出すと、この電気が給水管を腐食させ穴をあけ水漏れの原因になります。この水が、ひび割れしたセラミックスのなかにしみこむと漏電が起き、水道の水に電気が伝わり感電事故につながります。

タイでは重要な二つの安全弁を取り付けていない

このような危険を防ぐには、給湯器に減圧弁、逃がし弁をつけることです。この二つの弁があれば、シャワーを止めた時に、給湯器の中が、異常な高温になることを防ぐことができ、給湯器の故障や漏電・感電事故を防ぐことにもつながります。この二つの弁は、日本や欧米では法的にも義務付けられ必ず取り付けています。

ところが、タイではこの重要な二つの弁を取り付けることが法的にも規定されていませんし、タイの技術者(職人)は、全くと言っていいほど知りません。電気給湯器販売店のスタッフも知りませんし、減圧弁・逃し弁をほとんどの店がおいていません。

このようにタイでは、給湯器には、欠かせない二つの弁が設置されていないため、タイでは給湯器の故障が頻繁に起き、感電事故の多発につながっているのです。

日本では、この二つの弁は給湯器の中に内蔵されていることが多くまた、欧米では、給湯器とは別に取り付けます。タイでは、欧米の給湯器のみを輸入し、二つの弁を取り付けることを欠落させてしまったのです。(タイで販売されている日本メーカーの給湯器も、日本仕様になっていなければ、二つの弁が内蔵になっていない場合があります)

以上、少々話が難しくなりましたが、要は、タイでの給湯器の設置の仕方では電気給湯器は壊れやすく、漏電しやすく、それが感電事故の危険につながっています。タイでは、日本では当たり前と思っていた「安全の常識」は通用しません。

電気シャワーを安全に!
シャワーを安心して使えるようにするには、この減圧弁、逃し弁の二つの弁を電気給湯器に取り付けることです。タイの給湯器はこの二つの弁がついていないため一般的に給湯器は2~3年で壊れることが多いようです。

ところが、減圧弁、逃し弁をつけた給湯器を使っている家庭では、15年使い続けてもなんの故障もないという話もあります。少し割高でも、二つの安全弁がついた給湯器をつけたほうが結果的に非常割安になります。しかも漏電・感電事故を防ぐことができます。

なお、漏電ブレーカーを取り付けることもシャワーの安全を確保するために大切です。

問い合わせは、「すまいの便利屋さん」まで。

2016年12月20日 タイ自由ランド掲載

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