サハ工場の従業員向け、カラバオのコンサートが200バーツ

「カラバオ」のホームページを見ると、毎日のようにコンサートを開いているのがわかる。そこで目にしたのが、3月29日にチョンブリーでコンサートを開くというもの。

当日はパタヤに行く予定なので、ぜひ見てみたい。それでフェイスブックなどを見てみるが、開催時間と場所が載っていない。まるで、関係者以外は見にこなくてよい、という感じだ。ホームページにあった担当の携帯にかけて見ると、「企業の中のコンサートだから一般的にはやっていない」などという答え。企業の中? 本当かなあ。

「カラバオ」はタイを代表する人生の歌をうたうロックグループである。日本でいうと…いないなあ。世界でいうと、ローリングストーンズとブルース・スプリングスティーンとエルトン・ジョンをたしたようなグループだ。タイでは古株だが絶大なのである。

そんなカラバオを見られるチャンスである。フェイスブックで、「どこでやるの?」と聞いているタイ人が結構、いたので、それに対する答えが出てくるのを待ち、当日、それをたどってみると、「サナームビン・サハ」というのがわかった。サハグループの飛行場である。グーグルの地図で見てみると、ありました。ハイウェイからすぐで、レムチャバンに向かう通りを入ったところ。しっかり、その道順を記憶し、まずは下見にと、当日の午前中にハイウェイでパタヤに向かい、途中、レムチャバンに向かう道路に入り、モーターサイのおにいちゃんに聞き、たどりつきました。サハの工場がたくさんある周辺で、確かにプライベート機のようなのが降り立っている。広~い広場があるのだが、ここでやるのかな、とヤーム(ガードマン)に聞いてみると、「あるようだねえ」という答え。でもはっきりとは知らない。

車でグルグルと回っていると、看板があった。カラバオの写真できょうの午後10時から、とあり、入場券は200バーツとあった。前座にポンテープという、これも人生の歌のヒトが出演し、午後8時から始まるらしい。
カラバオのホームページには毎日のように地方での公演があり、200バーツなどという安い料金で公演しているようだ。ちゃんと公式に客寄せすれば、1500~2000バーツはするだろう。できるだけ地方の人に見てもらいたいと開放しているのだろう。

いったん、パタヤに行き、午後6時過ぎにレムチャバンに向かった。

途中、道がかなり混雑していて、カラバオを見るためのヒト?と思ったが、工場帰りのヒトで混雑しているのだった。

しかし、辺ぴなところでコンサートをやるものだ。サハの工場で働く人たちに見てもらいたいのはわかるが…。う~ん、やはり、これはケンカが始まるのかな。カラバオのコンサートではよくニュースでケンカのシーンをやっていた。だいたいが酔っ払った若い人の、女の取り合い。

撃ち合いが始まるかも知れない。一応、覚悟していて、もし何かあったら人のことは気にせず、我が身のみ逃げると。

到着すると、ポンテープの歌声がひびいていて、広場の一角にステージをつくって、そのまわりは囲みをして外からは見られないようにしていた。広場には週末に出店があるようで、「カラバオのコンサート?」と皆、知らない人が多そうだった。

1人200バーツで会場に入ると、まだ人もまばら、40~50人しかいなかった。(44面につづく)
、当日は選挙の日だったと思うが、会場では缶ビールを売っていて、リオビールが2つで100バーツだった。

それを3つほど飲んでやっと、カラバオのコンサートが始まった。こんな片田舎の場所で本当にあのカラバオが演奏するのかと少し疑ったが、本物だった。
そのころには200~300人に達していて、見たところ、工場で働いていそうな若い人たちが中心だった。
ヒット曲のオンパレードで、並べられたいすに最初は座っていたが5曲目ぐらいから、前のアリーナ席のようなスタンディングできる場所に移って、拍子をとって聞いていた。

「ブアローイ!」だけは聞きたいと思ってねばったら結局、最後の曲がブアローイで、0時半ごろに終了して、それまでずっと立ちつくしだった。

ハーフパンツのエート・カラバオはラフな格好で、アンコールもなかったが、一生に一度見られたカラバオだった。

もう一度見たいシチュエーションでいうと、工場コンサートでなく、パタヤのパブで演奏しているところを、ゆっくり座ってお酒でも飲みながら見てみたい。 (M)

 

2014年5月5日 タイ自由ランド掲載