~イサーン発、豚の皮がのったサクサク煎餅の正体に迫る~
「え?これ、おやつ?おつまみ?それとも…主食?」
タイの屋台や市場をぶらぶらしていると、そんな謎めいたスナックに出会うことがあります。その名も「カオグリアップ・ムー(ข้าวเกรียบหมู)」。直訳すると「豚入りライスクラッカー」ですが、名前からでは全貌が見えてきません。
でも一口食べればビックリ!サクッ、バリッ、ジュワッ!と、不思議なくらいクセになる食感と旨味のオンパレード。今回はこの正体不明なイサーン名物「カオグリアップ・ムー」の魅力にズバッと迫ってみたいと思います。
◆まずはビジュアルに驚け!
カオグリアップ・ムーを初めて見たとき、私はこう思いました。
「え?これ…せんべいの上に、豚の皮がのってる…!?」と。
そう、まさにその通り!見た目は大きな円形のせんべいの真ん中に、豚の皮をカリッと揚げた“ケープムー(แคบหมู)”がトッピングされていて、もうビジュアルからしてパワフル。そして、香ばしい香りがふわっと鼻をくすぐるんです。
しかもこの煎餅、実は米粉から作られていて、ほんのり塩味。豚の油が染み出し、それが米煎餅にじゅわ〜っとしみこむと、もう口の中は旨味の洪水!
◆どこから来たの?イサーンの知恵の味
このカオグリアップ・ムー、タイのイサーン地方(東北部)を中心に親しまれている郷土スナックです。
イサーンといえば、ソムタムやラープ、もち米などが有名ですが、実はこうした“手作り保存食系スナック”も豊富。豚の皮を捨てずに油で揚げておいしく食べる…まさに先人たちの知恵の結晶なのです。
農村部では、収穫期やお祭りのときにみんなで作って分け合ったり、市場に出したりして小さな副収入にも。最近では地方のオバちゃんたちが作る“本格派”がSNSでも話題に。
◆おうちでも作れる!簡単カオグリアップ・ムー風レシピ
本場ほどの手間はかけられないけど、おうちで雰囲気を楽しみたい!
そんなあなたに簡単バージョンのレシピをご紹介!
(4〜5枚分)
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米粉 100g
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タピオカ粉 30g(もしくは片栗粉)
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水 250ml
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塩 小さじ1/3
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砂糖 小さじ1(ほんのり甘くしたい場合)
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ケープムー(豚皮揚げ) 適量(市販のものでOK)
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サラダ油 適量
① 生地をつくる
米粉、タピオカ粉、水、塩、砂糖をボウルに入れてよく混ぜます。ダマがないようによ〜くかき混ぜてくださいね。
② 薄く焼く
テフロン加工のフライパンに油を少し引き、弱火〜中火で薄く生地を流し入れて広げます。クレープのように。
表面が乾いたら裏返し、両面をしっかり焼いてカリカリに!
③ トッピング!
焼き上がった煎餅の上に、ケープムーを乗せて軽く押さえます。
必要であれば再びフライパンに戻し、豚皮を生地に馴染ませるように30秒ほど加熱。
④ 完成!
お好みでナムチム(甘辛いタレ)やスイートチリソースを添えて、ビールのお供にどうぞ!
◆カオグリアップ・ムーの楽しみ方いろいろ
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ビールと一緒に:最高のつまみです。タイのLEOやChangとの相性は言うまでもなく、日本の第三のビールともバッチリ!
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ソムタムと一緒に:辛〜いパパイヤサラダの後に、このサクサク感!口直しに最適。
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映画のお供に:ポップコーンに飽きたらこれ。うまみとカロリーは爆弾級だけど、満足度もMAX!
◆まとめ:一度食べたら忘れられない!
カオグリアップ・ムーは、タイの庶民の知恵と美味しさがぎゅっと詰まったスナックです。
手作りの温もり、豚の脂の旨み、米粉のやさしい風味…全部が「また食べたい!」を引き起こす魔法のバランス。
タイ旅行に行ったら市場や屋台でぜひ探してみてください。
そして気に入ったら、おうちでチャレンジしてみるのもまた一興です。
最後にひとこと:
「人生、豚の皮のようにパリッといこうぜ!」
初めて見た時はビックリしたけど、一口食べたら止まらない!カリカリ豚皮のせ米せんべい“カオグリアップ・ムー”、イサーンの知恵がつまったごちそうスナックでした😋🇹🇭