68才からの起業その67、借金を背負った技能実習生
前回は、受入れ企業が送出し企業に対して手数料、紹介料を支払わないと書きました。
今回は、応募者側の金銭状況について書いてみましょう。
現在、応募者は自ら約二十万バーツを用意して日本行の準備をします。
応募者は、このように大きなリスクを寄っているにも関わらず、受入れ企業はリスクを負っていません。
ビジネスは、お互いが相応のリスクを負って行われるのが本来の姿なのです。
受入れ企業にもメリットがあるのですから相応のリスクを負担すべきでしょう。
一部に受入れ企業が応募者に対して前渡金を渡していると聞きますが例外のケースでしょう。
受入れ企業は、「借金して訪日しても1年で返済し3年間働くとある程度の金額を本国に持ち帰ることが可能」と説明しています。
しかし、以上のような不公平な労働条件では快く日本へ行って働かないでしょう。いや働く人は少ないでしょう。
今の技能実習制度は、就職の難しい人、お金の欲しい人の弱みに付け込んで安く労働力を買い叩く内容と言えるでしょう。
タイからの技能実生が増加しないのもこの金銭面の不利が原因と思われます。
今回、この随筆を通してこの分野の現状を知ることができました。
さて今回をもってこのシリーズを終わります。ご声援ありがとうございます。
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2019年4月5日 タイ自由ランド掲載
ディスカッション
コメント一覧
お訪ねします。
技能実習生に借金を背負わせて日本に渡航させるのは、タイでは違法行為にならないのですか?
フィリピンでは、違法行為になり発覚すれば、
受け出し会社の許認可が、取り消されます。
フィリピン人の場合渡航に関する費用は、全て日本側の企業が負担して、本人の食事代だけ個人負担となってます。
連載もいよいよ最終回となりました。タイ人が日本へ技能実習へ行くのに借金を抱えてしまうというシステムはなかなか根の深い問題なのでしょう。技術を教えてもらいに行くと思えば、その授業料のような感じなのでしょうか。