【なつかしい記事】五十代で一大決心、第2の人生蕎麦打ちにかける、そば切り五の字の五関さん

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五十代で一大決心、第2の人生蕎麦打ちにかける、そば切り五の字の五関さん

蕎麦へのこだわり、というのは、どちらかというと作る側の人があるのかも知れない。タイでも、そういったこだわりを持って手打ちそばをつくる日本料理店もあります。

今はタイでは、日本料理ブームで、うどんさえもタイ人は普通に食べていますが、「蕎麦」というのはどうでしょう。タイ人に「蕎麦」は、人気がないように見えますが我々、日本人にとって、こだわりのある手打ち蕎麦を食べるのは楽しいものです。「蕎麦職人」の味ですね。

トンロー警察の近く、ソイ・タラロム2に先月「そば切り五の字」がオープンしました。

店主の五関康隆さん(57歳)

「そば切りはこれで終わりというのがないんです。毎日が新しい勉強ですよ」という店主の五関康隆さん(57歳)からは、蕎麦への情熱と徹底したこだわりが伝わってきます。

こだわりの蕎麦屋というと、怖いがんこ親父が店の奥から客をにらみつけているようなイメージがありますが、ソフトな物腰の五関さんは「物作りには徹底してこだわりますが、食べ方はお客さんが美味しいと思う食べ方で、いいんですよ」とにこやかに話します。

五関さんが、蕎麦打ち職人でやっていこうと決めたのは、なんと50歳を過ぎてから。まさに人生の一大決心でした。

それまではアパレル関連の仕事をしていましたが、日々の仕事に追われながら、海外で蕎麦屋を開きたいという思いを抱いていたそうです。

五関さんが蕎麦に魅了されるきっかけとなったのは、東京のある老舗の蕎麦屋にたまたま入ったことでした。

それまでは普通の蕎麦好きでしたが、その店の蕎麦に大いに感銘を受け、その後、美味しい蕎麦を求め全国の名店を食べ歩いているうち、蕎麦の奥深さにどんどんはまっていったといいます。

アパレル時代には、新感覚ジャポニズムをコンセプトとした商品を手がけていたという五関さんのセンスと創作意欲が、蕎麦という伝統的で洗練された食文化に、大いに刺激されたのではないでしょうか。

もともと職人気質だった五関さんが、自分で蕎麦を打ちたいと思うようになるのは、自然な流れといえます。

一度きりの人生を悔いのないものにしたいと五関さんは、蕎麦打ちに残りの人生を賭けることを決心。

これからの人生の目標が定まったら、あとは行動のみ。まず蕎麦の名店一茶庵で修行に励みました。50歳を過ぎての修行でしたが、新しいことにチャレンジするのに、年齢は関係ありません。

修行後は、すぐに海外には出ず、まず3年間東京で蕎麦屋をやって経験と実績を積みました。うるさい江戸っ子の舌にもまれたのは、貴重な経験になったといいます。

そして、いよいよ海外へ。五関さんは、蕎麦打ち職人でやっていこうと決めたときから、海外でやるならバンコクと決めていたそうです。

なぜバンコクかというと、以前、会社の商品の生産をタイで行っていたので、毎月のようにタイへ出張で来ており、バンコクには親しみも土地勘もあり、第二の人生をスタートするには、最適な場所でした。

バンコクへ移り住んだ後は開店を焦らず、まず生活の基盤を作り、自分のやりたい店のイメージに合う場所を探すなど、じっくりと蕎麦屋オープンへ向け準備をしました。アソークからエカマイの奇数側は、小さなソイまで、くまなく歩いたそうです。

五関さんは「今日の蕎麦は完璧だ。100点満点だと思う日はないです」といいますが、それはその日の蕎麦が駄目ということでなく、蕎麦打ち職人の性分で、逆にそういう向上心を失ったら、蕎麦打ち職人として、終わりという意味です。

同じ蕎麦粉を使っても気温、湿度の違いで、いつも同じ様にコントロールはできません。

「とにかく毎日いろいろな事が起きますが、そこが蕎麦打ちの面白さであり難しさでもあります」。

「五の字」は内装から店頭の小庭、白木の看板、全て五関さん自身でデザインしました。店内は典型的な蕎麦屋とは一線を画した、一見バー風の洒落た雰囲気で、アパレル時代に店舗の内装も手がけていたというセンスや経験が生かされています。

BGMにはジャズボーカルが流れていて、隅々まで五関さんの好みとこだわりが反映されています。

「お客様の好みは、それぞれなので、ナンバー1でなく、オンリー1の店を目指します」という五関さん。落ち着いたら、蕎麦打ち教室も開いてみたいとのことです。

トンロー警察の近く、ソイ・タラロム2に先月「そば切り五の字」がオープンしました

2017年4月20日 タイ自由ランド掲載

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Originally posted 2017-04-18 07:03:00.