硬結とトリガーポイントの正体とは?
1.そもそも筋肉はなぜ緊張してうっ血を招くのか?
筋肉の伸び縮みは運動神経が発する電気信号で制御されている。筋肉がある姿勢を保とうとしたり精神的に緊張したりすると、運動神経が電気的に興奮して筋肉が収縮したまま硬くなる。これは一時的なもので、電気的な活動を伴わない筋肉の緊張もある。それはエネルギー危機によるもの。
筋肉を作る筋線維は、アクチンとミオシンという収縮タンパクからなる。運動神経からシグナルを受けると、アセチルコリンという神経伝達が分泌される。
するとカルシウムイオンが放出されてアクチンとミオシンが一斉に滑り込み、筋肉が収縮して力を発揮する。
続いて元の長さに弛緩する際には、放出されたカルシウムイオンを取り込む必要があり、その際にはATPという化学物質を分解したエネルギーが使われる。
「うっ血して血流が悪くなると筋肉内のATPが枯渇し、カルシウムイオンの取込みが阻害される為、筋肉が弛緩出来なくなります。」エネルギー不足で弛緩できない筋肉は収縮したままになり、凝りに発展します。
2.硬結とトリガーポイント
うっ血した部分を押すとコリコリし、痛みが強まる。そこに生じるのが「硬結」と「トリガーポイント」。
硬結は強張った筋肉や筋膜内に生じるしこり。
硬結のなかでも血流が極端に悪く、痛みを発する物質が溜まって痛みに過敏になっているポイントをトリガーポイントと呼びます。「痛みの引き金」という意味で、押すと離れた場所に痛み(関連痛)が生じるのが特徴です。
筋膜が硬くなる過程は、筋膜はエラスチンとコラーゲンという2種類の線維状のタンパク質で織られたガーゼのような作りをしていて、細胞間基質という適度なとろみを持つ液体に浸されている。
コラーゲンは筋膜の変形を防ぎ、エラスチンは伸縮性と形状記憶性を発揮して元の形を復元します。
不自然な力が筋膜に加わり続けたり、動かさなかったりすると細胞間基質の水分代謝が乱れて水分量が減り軽いとろみがついた液状からドロドロのゼラチン状に変わる。
すると細胞間基質に浸されているコラーゲンとエラスチンが絡みついて筋膜の機能がダウン。それによって、硬結やトリガーポイントができやすくなる。
ジャパニーズ鍼灸クリニックでは、鍼治療で硬結やトリガーポイントに対して直接アプローチして改善します。
また、鍼治療が苦手という方には整体治療もありますので、痛みやしびれ等々の体の歪みからくる症状に対しての根本(原因)治療をしています。ぜひ一度ご相談してみてください。
2018年9月20日 タイ自由ランド掲載
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じっと座っている時でも無意識にからだを捩っていたり、立っている時なら左右どちらかに体重を預けていたりして、慢性的な姿勢の悪さが自分でも気になっています。定期的に鍼治療や体のバランスを整えに通っておくといいでしょう。