日本政府、「ムクダーハーン県における社会的弱者に対する研修施設兼宿泊施設建設計画」への支援を決定

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川村博司次席公使とナターシャ・ケルダー サイアムケア財団長との間で執り行われた署名式

川村博司次席公使とナターシャ・ケルダー サイアムケア財団長との間で執り行われた署名式

日本政府は、草の根・人間の安全保障無償資金協力により「ムクダーハーン県における社会的弱者に対する研修施設兼宿泊施設建設計画」にかかる総額3,700,000バーツの支援を決定しました。

令和2年3月18日、在タイ日本国大使館において、川村博司次席公使とナターシャ・ケルダー サイアムケア財団長との間で署名式が執り行われました。

ムクダーハーン県はタイ東北部のタイ-ラオス国境に位置し、主産業は農業で、一人あたり平均年収64,648バーツ(約22万円)となっておりタイ国内で最も低所得な県の一つです。当該地域は国境に面しているため、ラオスから仕事を探して入国してくる移民の中継地及び目的地となっています。

当該地域には、HIV/AIDSなど性感染症の罹患者が多いですが、 HIV/AIDSへの社会的理解が不十分であることから、社会的差別の対象になったり、家族の理解が得られず自宅で閉じ込められ隔離されたり、社会復帰したくても仕事が見つからない等の問題が発生しています。

このような状況に対して、サイアムケア財団は2000年から地域や学校と病院と協力してHIV感染の未然防止セミナーの開催や、県内に住む感染者に対しても在宅訪問や病院への移動補助などの活動を実施してきました。さらに患者家族に向けた研修も行ってきましたが、団体は多人数向けの宿泊所兼研修施設を所有していないため、小規模の日帰り研修しか実施できず、遠方の患者は参加が難しく、参加できたとしても短時間の参加にとどまっていました。団体は宿泊所兼研修施設を整備することでより広い範囲の患者とその家族に対して研修を提供できるよう計画を立てましたが、寄付に基づいて活動するNGOであることから施設建設にかかる費用を用意することは難しく今般、草の根・人間の安全保障無償資金協力に申請しました。

日本政府は、宿泊所兼研修施設を整備することによって、HIV感染者(AIDS患者を含む)だけでなくその家族も必要な知識を身につけられるようになり、感染者と家族間の適切な関係性の構築や社会復帰に関する理解の促進につながるとともに、複数の家族を集めて研修を行うことで、感染者や家族が社会と断絶してしまうことの防止につながると考えられ、ひいては、HIV/AIDSに対する社会的差別の低減にもつながると判断し、草の根・人間の安全保障無償資金協力による支援を決定しました。

日本政府は今後も、人間の安全保障のための取り組みを支援していきます。

 

2020年5月20日 タイ自由ランド掲載