2018年 駐タイ日本国特命全権大使 佐渡島志郎 年末のご挨拶、EECへの協力、タイ高専の設立へ


2018年 駐タイ日本国特命全権大使 佐渡島志郎 年末のご挨拶、EECへの協力、タイ高専の設立へ

タイ自由ランドの読者の皆さん、こんにちは。駐タイ日本国大使の佐渡島です。当地で4回目の年末のご挨拶ができますことを大変嬉しく思います。

本年は、日本とタイの両国民の交流の絆が顕著に表れた年でした。6月の大阪北部地震及び7月の豪雨災害の際には、タイ政府や国民の皆様から、日本の被災者の皆様に対して義援金の提供などがありました。

他方、タイの北部チェンライ県タムルアン洞窟に閉じ込められたサッカー少年に対するサッカー日本代表チームからの「負けるな!頑張れ!」応援メッセージや日本国民の皆様からのお見舞いを始め、JICAの排水専門家などによる救出作業現場での支援が行われました。

来年は、両国とも政治・外交行事が目白押しの年となるでしょう。

日本では、まず、4月の天皇陛下御退位による「平成」という元号の終了、5月には、皇太子殿下御即位という時代を画する出来事があります。

また、4月の統一地方選挙、7月には参議院選挙、ラグビーワールドカップやG20大阪サミットを主催する年でもあります。

タイでは、来年2月から5月の間に総選挙の実施が予定されており、また、タイはASEAN議長国として各種会議を主催し、各国要人が来訪します。

また、タイを含むメコン各国(カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム)と日本は、来年を「日メコン交流年2019」と位置づけており、タイでも多くの関連事業が開催される予定です。

現在、バンコク日本人商工会議所の会員数は約1770社を超え(2018年10月末時点)、バンコクは日本企業の海外での一大活動拠点となっています。

タイの在留邦人数(2017年10月)は、米国、中国、オーストラリアについで世界第4位の約7万3千人となり、タイは日本によって非常に身近な存在になっています。

また、2017年タイを訪問した日本人は、約155万人であり、日本を訪問したタイ人は約99万人となりました。両国の人的交流は、ますます拡大しています。

このようにタイは、日本にとって非常に重要なパートナーです。したがって、タイの経済発展のための課題は、日本の経済発展の課題であるという認識の下、大使館はタイ政府やタイ企業と積極的に協力していきます。

具体的には、東部経済回廊(EEC)開発と産業人材育成がタイの産業高度化の実現の鍵と考えています。

EEC開発では、日本の優れた技術を活用し、各種インフラ案件やスマートシティ開発等の分野で協力していきたいと考えています。

また、産業人材育成のため、タイ高専の早期の設立等の協力を実施していきます。

これらの実現を通じて、日本とタイが、真のWin‐Win関係を今後一層深めていけることを心から信じています。大使館は「チーム佐渡島」として全力で取り組んでいきます。

また、大使館は、皆様の安全対策を最も重要な業務の一つに位置づけています。幸い本年は、多数の邦人の方が巻き込まれるような大規模な事件や事故はありませんでしたが、不測の事態はいつ起こるか予断を許しません。

残念ながら、東南アジア地域でのテロ活動が消滅したわけでもありません。タイは住みやすい環境からか、つい気も緩みがちになりますが、皆様におかれては、改めて身の回りの安全への意識を日頃より心がけるようお願い申し上げます。

来年7月には、参議院選挙が実施される予定です。海外に居住している日本人の方が国政選挙に投票するには、在外選挙人名簿への登録申請を行い、登録先の市区町村選挙管理委員会が発行する『在外選挙人証』を事前に取得しておく必要があります。

申請から受取までには、2か月から3か月程度の時間を要しますので、満18歳以上で、タイに3か月以上居住されている在留邦人の方(3か月未満でも申請可)は、余裕をもって、お住まいの住所を管轄する大使館又は在チェンマイ総領事館に、ご確認の上、申請頂きたく存じます。

最後に、改めて12月23日の天皇陛下のご誕生85歳をお祝い申し上げます。

また、タイ自由ランドの読者の皆様と共に、来年2019年が日本とタイとの両国の関係を更に発展させる年になりますよう祈念申し上げます。

2018年12月20日 タイ自由ランド掲載